「二子山公園って、名前は聞くけれど何がある場所なの?」「子どもを連れて行っても楽しめる?」「駐車場や休みの日はどうなっている?」――春日井市や名古屋市北部に住んでいると、休日のおでかけ先として一度は名前が挙がる公園ではないでしょうか。ただ、ネットで調べると情報が古かったり、ハニワの館の休館日とまつりの日程が混ざっていたりして、行く前に迷いやすいスポットでもあります。
先に結論をお伝えすると、二子山公園は春日井市二子町にある、3つの古墳に囲まれた無料で楽しめる歴史公園です。中心にあるのは墳長94mの前方後円墳「味美二子山古墳」で、昭和11年に国の史跡に指定されています。公園の真ん中には円墳をイメージした「ハニワの館」があり、観覧料は無料。名鉄味鋺駅・城北線味美駅からどちらも徒歩10分で、名古屋市内からでも気軽に足を運べます。
この記事では、春日井市の公式ページで確認できた情報をもとに、開館時間・休館日・アクセス・駐車場の基本から、古墳の見どころ、ハニワの館の楽しみ方、毎年10月下旬のハニワまつり、さらに子連れ・歴史好き・散歩派などタイプ別の過ごし方まで、行く前に知っておきたいことを1本にまとめました。
・二子山公園の基本情報(ハニワの館の開館時間・休館日・観覧料・駐車場)
・電車・バス・車それぞれの行き方と、よくある失敗
・味美二子山古墳など3つの古墳とハニワの館の見どころ
・ハニワまつり・桜まつりの時期と、タイプ別のおすすめの過ごし方
二子山公園とは?3つの古墳に囲まれた春日井の歴史公園

一言でいうと「古墳を眺めながら散歩できる公園」
二子山公園は、春日井市の西部に位置する歴史公園です。春日井市の公式ページでは「国指定の史跡である味美二子山古墳をはじめ白山神社古墳、御旅所古墳の3つの古墳に囲まれた歴史公園」と紹介されています。つまり、遊具で遊ぶための公園というより、古墳という1500年前の遺跡を、普段着のまま身近に感じられる場所というのが一番の特徴です。
公園の中央にはハニワの館が建ち、その周りを古墳と緑地が囲む配置になっています。古墳はフェンス越しに眺めるだけの遠い存在ではなく、公園の景色そのものになっているため、初めて訪れた人は「街なかにこんな大きな前方後円墳があったのか」と驚くことが多いスポットです。
注意したいのは、「二子山」という名前から登山やハイキングをイメージしてしまうことです。ここでいう「山」は古墳の盛り土のことで、山歩きの装備は必要ありません。スニーカーと飲み物があれば十分です。
ちなみに「二子山」という呼び名は、前方部と後円部の2つの高まりが並んで見える形に由来するといわれています。味美二子山古墳は前方部・後円部ともに高さ8mで、横から眺めると2つのこんもりした丘が並んでいるように見えます。
「日本の歴史公園100選」に選ばれた理由
二子山公園は「日本の歴史公園100選」に名を連ねる公園で、中日新聞の紹介記事では2007年の選定とされています。選ばれた背景として大きいのは、国指定史跡の古墳を中心に据えながら、市民が日常的に散歩や休憩に使える公園として整備されている点です。
春日井市の公式ページによると、庄内川中流域の右岸には5世紀前半から6世紀中頃まで首長の墓が継続して築かれ、これが「味美古墳群」と呼ばれています。その中でも味美二子山古墳は「尾張四番目ないし県下五番目の大きさ」とされ、地域の歴史を語るうえで外せない存在です。
よくある誤解は、「100選に選ばれているなら入園料がかかるのでは」というものです。公園自体は誰でも自由に入れ、ハニワの館の観覧料も無料と公式に案内されています。お金をかけずに本物の史跡に触れられるのは、この公園の大きな魅力です。
なお、市の公式ページは古墳を「支配者としての力を誇示するもの」であり、灌漑技術の進歩を伴いながら範囲を拡大していったと説明しています。古墳の大きさは、そのまま当時この地域を治めた人の力の大きさを表していると考えると、見え方が変わってきます。
3つの古墳の違いを名古屋暮らしガイドが整理
公園を囲む3つの古墳は、形も大きさも異なります。市の公式ページで確認できた数値を、名古屋暮らしガイドで一覧にまとめました。
| 比較項目 | 味美二子山古墳 | 白山神社古墳 | 御旅所古墳 |
|---|---|---|---|
| 形 | 前方後円墳 | 前方後円墳 | 円墳 |
| 大きさ | 墳長94m(周濠を含め全長112m) | 墳長84m | 直径31m |
| 高さ | 前方部・後円部とも8m | 6.0m | 公式記載なし |
| 特徴 | 国指定史跡・春日井市で最大 | 墳丘上に白山神社が建つ | 2つの前方後円墳に隣接 |
名古屋暮らしガイド調べ(春日井市公式ページ「二子山公園」「味美二子山古墳」の記載より作成)
表を見るとわかるとおり、主役は墳長94mの味美二子山古墳ですが、白山神社古墳も墳長84mとほぼ同じクラスの規模があります。2つの大型前方後円墳と1つの円墳がまとまって残っている場所は、名古屋近郊でも貴重です。散策の際は「どれが二子山古墳か」だけでなく、3つの形の違いを見比べてみてください。
問い合わせ先はどこ?
二子山公園に関する問い合わせ先は、内容によって分かれています。
| 問い合わせたい内容 | 担当窓口 |
|---|---|
| 公園の利用・駐車場・設備 | 春日井市 建設部 公園緑地課 |
| ハニワの館の展示・開館 | ハニワの館 |
| 古墳・ハニワまつり・制作大会 | 春日井市 教育委員会 文化財課 |
連絡先は春日井市公式サイトの各ページに掲載されています。文化財課(ハニワまつり実行委員会事務局)は月曜日と年末年始が休業日と案内されているので、電話をかけるなら火曜日以降が確実です。
問い合わせの前に、聞きたいことを「公園の設備」「展示」「イベント」のどれに当たるか整理しておくと、1回の電話で用件が済みます。
入園料・ハニワの館の開館時間・休館日を先に確認しよう
公園もハニワの館も観覧無料
二子山公園の利用に料金はかかりません。公園内のハニワの館についても、春日井市の公式ページに「観覧料 無料」と明記されています。家族4人で出かけても入場料はかからないので、休日の「ちょっと外に出たい」というときに使いやすい公園です。
ただし、無料だからといって何でも自由というわけではありません。古墳は国指定史跡であり、文化財として保護されている場所です。墳丘に勝手に入り込んだり、土を掘ったり、植物を持ち帰ったりするのは避けましょう。立ち入りできる範囲は現地の案内表示に従うのが基本です。
また、公園の問い合わせ窓口は春日井市の建設部 公園緑地課、ハニワまつりなど文化財関連の行事は教育委員会 文化財課と、担当が分かれています。質問したい内容によって問い合わせ先が違う点も覚えておくと、電話のたらい回しを避けられます。
無料で古墳と展示を両方楽しめる施設は、名古屋市内を含めてもそう多くありません。入館料のかかる博物館に行く前の「予習」として訪れるのも一つの使い方です。
ハニワの館は9:00~17:00、月曜と年末年始が休み
ハニワの館の開館時間は9:00~17:00です。休館日は月曜日(月曜日が祝日の場合はその直後の休日でない日)、年末年始(12月29日~1月3日)と公式に案内されています。
| 住所 | 〒486-0955 愛知県春日井市二子町2丁目11番地6 |
| 電話番号 | 0568-32-9100 |
| 営業時間 | 9:00~17:00 |
| 定休日 | 月曜日(月曜日が祝日の場合はその直後の休日でない日)、年末年始(12月29日~1月3日) |
| アクセス | 二子山公園内 |
| 駐車場 | 二子山公園駐車場を利用(無料) |
| 公式サイト | 公式サイト |
ここで押さえておきたいのは、「月曜が祝日なら火曜が休み」というルールです。3連休の最終日が月曜祝日の場合、ハニワの館は月曜に開いていて、翌日の火曜日が休館になります。逆に、ゴールデンウィークのように祝日が続く時期は「直後の休日でない日」まで休館日がずれるため、カレンダーを見て確認しておくと安心です。
公園そのものは時間の制限なく散策できますが、館内の展示を見たいなら17:00までに入るのが前提です。冬場は日没が早いので、古墳の景色と展示の両方を楽しみたいなら午後の早い時間に到着するのがおすすめです。
失敗例:月曜に行って館内に入れなかった
平日休みの人が「空いていそうだから」と月曜日に出かけ、ハニワの館が休館で埴輪の展示を見られなかった――というのは典型的な失敗です。原因は、公園は開いていても館は月曜休館というルールを知らなかったこと。対策は、展示を目当てにするなら火曜~日曜に行くこと、月曜が祝日の週は翌火曜の休館に注意することです。
この失敗は、出張や引っ越し直後で土地勘のない人ほど起こりやすい傾向があります。「公園=いつでも入れる」「館=曜日で休み」と、2つを分けて考えるクセをつけておくと、ほかの公園併設施設に行くときにも役立ちます。
月曜日しか時間がとれない場合でも、古墳の外観散策は楽しめます。展示はまた別の日に回すと割り切れば、無駄足にはなりません。
電車・バス・車、二子山公園へいちばん迷わない行き方は?

電車なら味鋺駅か味美駅から徒歩10分
電車で行く場合、春日井市の公式ページでは名鉄味鋺駅から徒歩10分、城北線味美駅から徒歩10分と案内されています。どちらの駅からでも所要時間は同じなので、出発地に合わせて選べば問題ありません。
名古屋市内から向かう場合は、名鉄小牧線の味鋺駅が使いやすい選択肢です。地下鉄上飯田線と直通しているため、市内の地下鉄から乗り換えの手間を抑えられます。一方、JR中央線方面から来る人は、勝川駅から城北線に乗り換えて味美駅で降りるルートもあります。
注意したいのは、駅名の読み方です。「味鋺」は「あじま」、「味美」は「あじよし」と読みます。漢字が似ているうえ、どちらも二子山公園の最寄り駅なので、乗換案内アプリで検索するときに取り違えないようにしましょう。
城北線は運行本数が多い路線ではないため、帰りの時刻はあらかじめ確認しておくと、駅で長く待たずに済みます。
バスはかすがいシティバス「二子山公園」下車
バスを使う場合は、かすがいシティバス西環状線「二子山公園」で下車します。停留所名そのものが公園名なので、降り間違える心配がほとんどないのが利点です。
春日井市内に住んでいて、駅から歩くより家の近くからバスに乗りたいという人にはこのルートが便利です。特に小さな子ども連れや、足腰に不安がある家族と一緒の場合は、駅から徒歩10分を歩くよりバスの方が負担が少なくなります。
ただし、コミュニティバスは運行本数や運行曜日が限られることがあります。「行きはバス、帰りもバスで」と決めているなら、事前に春日井市の公式サイトで時刻表を確認しておきましょう。帰りのバスに間に合わず、駅まで歩くことになるケースは珍しくありません。
行きはバス、帰りは味鋺駅や味美駅まで歩いて電車、という組み合わせにすると、時刻表に縛られすぎずに過ごせます。
| 住所 | 〒486-0955 愛知県春日井市二子町2丁目11番地1 |
| 営業時間 | 終日開放(ハニワの館は9:00~17:00、駐車場は9:00~17:00) |
| 定休日 | ハニワの館: 月曜日(月曜日が祝日の場合はその直後の休日でない日)、年末年始(12月29日~1月3日) |
| アクセス | 名鉄味鋺駅から徒歩10分、城北線味美駅から徒歩10分、かすがいシティバス西環状線「二子山公園」下車 |
| 駐車場 | あり(9:00~17:00、公園利用者以外の駐車は不可) |
| 公式サイト | 公式サイト |
失敗例:車で行ったら駐車場が使える時間を過ぎていた
車で行く場合、公園には駐車場があります。公式ページでの案内は「駐車場 午前9時から午後5時」「公園利用者以外の駐車はご遠慮ください」というものです。
「公園は何時でも入れるから」と夕方以降に車で向かい、駐車場の利用時間外で停められなかった――これもありがちな失敗です。原因は、公園の開放時間と駐車場の利用時間を同じものと考えてしまったこと。対策は、車で行くなら9:00~17:00の間に到着・出庫すること、時間外に行くなら電車かバスを選ぶことです。
また、駐車場の台数は公式ページに記載がありません。ハニワまつりや桜の季節の週末は来園者が増えるため、イベント日に車で行くのは避け、公共交通機関を使う方が確実です。近隣の店舗や住宅街の路上に停めるのは迷惑になるので絶対にやめましょう。
交通手段ごとの向き・不向き
3つの交通手段の特徴を整理すると、次のようになります。
| 比較項目 | 電車+徒歩 | シティバス | 車 |
|---|---|---|---|
| 公園までの歩き | 徒歩10分 | 停留所が公園名 | 駐車場から近い |
| 時間の自由度 | ○ | △(本数を要確認) | △(駐車場は9:00~17:00) |
| イベント日の安心感 | ○ | ○ | ×(混雑しやすい) |
| 向いている人 | 名古屋市内から | 春日井市内から | 荷物が多い家族 |
名古屋市内から来るなら電車、春日井市内から来るならバス、ベビーカーやレジャーシートなど荷物が多いなら平日や時間内の車――という使い分けが現実的です。どの手段でも、帰りの時刻と駐車場の利用時間を先に決めておくと当日慌てずに済みます。
墳長94mの前方後円墳、どこに注目すると面白い?
味美二子山古墳は春日井市で最大の古墳
公園の主役である味美二子山古墳は、春日井市の公式ページで「春日井市で最大の規模を誇る、盾形の周溝をもった墳長94メートルの前方後円墳」と紹介されています。周濠を含めた全長は112m、高さは前方部・後円部ともに8m。昭和11年に国の史跡に指定されました。
築造年代は、出土した埴輪や須恵器から6世紀前葉(約1500年前)と考えられています。古墳時代の後期にあたり、庄内川流域を治めた有力者の墓と推定されています。
見学のポイントは「盾形の周溝」です。古墳の周りを囲む溝が、盾のような形にぐるりと巡っているのが特徴で、上から見ると鍵穴形の墳丘を盾形の溝が包み込む形になっています。地上からだと全体像はつかみにくいので、ハニワの館に掲示されている資料などで全体の形を確認してから外を歩くと、「いま自分は前方部の横にいる」といった位置関係がわかりやすくなります。
古墳の上に勝手に登ることは避け、外周の園路から眺めるのが基本です。
より詳しい解説は春日井市の文化財ページ「味美二子山古墳」にまとめられています。
発掘調査で見つかった埴輪と特殊な須恵器
平成3・4年には、公園整備に伴う発掘調査が行われました。市の公式ページによると、現在の周溝の外側にさらに溝が見つかり、そこから大量の埴輪や須恵器が出土しています。
出土品は、円筒埴輪のほか、人物・馬・家などをかたどった形象埴輪、高坏・器台などの須恵器です。中でも「脚付四連坏」や「子持蓋付脚付壺」といった特殊な形の須恵器が出ていることが注目されています。出土品が集中していた場所が、墳丘の「造り出し」部分の延長上にあたることから、何らかの祭祀が行われたと推定されています。
「古墳=お墓」というイメージだけで見ていると、こうした祭りの痕跡は見落としがちです。古墳は埋葬の場所であると同時に、地域の人々が儀式を行う舞台でもあったと考えると、公園の広がりが当時の儀式の空間に重なって見えてきます。
出土品の一部はハニワの館の展示コーナーで紹介されている埴輪とあわせて見ると、理解が深まります。
白山神社古墳と御旅所古墳もセットで歩こう
味美二子山古墳に隣接して、白山神社古墳(前方後円墳、墳長84m)と御旅所古墳(円墳、直径31m)があります。白山神社古墳は高さ6.0mで、その名のとおり墳丘の上に白山神社が建っているのが特徴です。
古墳の上に神社がある例は全国にありますが、2つの前方後円墳と円墳を短い距離で歩いて比べられる場所は多くありません。味美二子山古墳と白山神社古墳はほぼ同規模なので、「どちらが先に造られたのか」「なぜ並んで造られたのか」といった想像を膨らませながら歩くのがおすすめです。
注意点として、白山神社は地域の方が日常的にお参りする神社です。境内では大声を出したり、走り回ったりしないよう、子ども連れの場合はひと声かけておきましょう。参拝のマナーを守れば、古墳と信仰が重なる独特の雰囲気を静かに味わえます。
御旅所古墳は名前のとおり、祭礼の際に神輿が休む「御旅所」と結びついた呼び名とされます。小さな円墳ですが、大型古墳と並ぶことで古墳群としてのまとまりが感じられます。
実は「埴輪」と「ハニワ」は別物として書き分けられている
実は春日井市の公式ページでは、古墳から実際に出土したものを漢字の「埴輪」、復元して作ったものをカタカナの「ハニワ」と書き分けています。公園やふれあい緑道に並ぶのは市民が作った「ハニワ」、発掘で見つかったのが「埴輪」。この違いを知っていると、展示や案内板の読み方が変わります。
この書き分けは、二子山公園の楽しみ方を考えるうえでのヒントにもなります。多くの人は「本物の埴輪」だけに価値があると考えがちですが、二子山公園の面白さはむしろ、市民が作った「ハニワ」が公園や緑道に並び、古代の風景を現代に再現しようとしている点にあります。本物を見る場所であると同時に、「再現する営み」に参加できる場所なのです。
実際、市民がハニワを作る「ハニワ制作大会」は、令和7年度に抽選で選ばれた74組231人が参加し、74体のハニワが制作されました。訪れた際は、表情の違うハニワを1体ずつ眺めてみてください。
ハニワの館では何が見られる?

ガラス越しに古墳を望む扇形のホール
ハニワの館は、二子山公園の中央に建つ円墳をイメージした建物です。春日井市の公式ページでは「ガラス越しに古墳を望むことができる扇形の多目的ホールや埴輪が展示されている展示コーナーがあります」と紹介されています。
この館の見どころは、建物そのものが古墳を眺めるための「窓」になっていることです。扇形のホールからガラス越しに古墳を見ると、屋外で近くから見上げるときとは違い、墳丘の広がりを落ち着いて眺められます。暑い日や雨の日でも、館内から古墳の景色を楽しめるのは大きな利点です。
注意点として、多目的ホールは行事や催しで使われることもあります。来館したタイミングによっては、ホールの利用状況が変わる可能性があるため、静かに古墳を眺めたい場合は催しのない平日の日中が狙い目です。
円墳を模した外観も、写真に収めておきたいポイントです。古墳を背景に館を撮ると、公園全体のテーマが一枚で伝わる写真になります。
埴輪の展示コーナーで「本物」を見る
館内には埴輪が展示されている展示コーナーがあります。外で古墳を見て「この周りにどんな埴輪が並んでいたのだろう」と思ったら、展示コーナーでその姿を確かめるのがおすすめの順番です。
ハニワまつりの公式ページによると、今から約1500年前、春日井市東山町の「下原古窯跡群」で大きな埴輪がたくさん作られ、それが味美二子山古墳などに運ばれて古墳の周りに並べられたと考えられています。2つの遺跡の間には生地川・八田川が流れ、埴輪はこの川の水運を使って運ばれたとされています。
展示を見るときにありがちなのが、「人物や動物の埴輪」だけを見て終わってしまうことです。古墳の周りに大量に並べられたのは、筒形の円筒埴輪でした。地味に見える円筒埴輪こそ、古墳を飾る「垣根」の役割を果たしていたと知ると、展示の見え方が変わります。
展示内容は時期によって入れ替わる可能性があるため、特定の展示品を目当てにする場合は、事前にハニワの館へ問い合わせておくと確実です。
館を上手に使うための回り方
まずハニワの館に入り、展示コーナーで埴輪と古墳の形を確認する(9:00~17:00)
扇形ホールのガラス越しに味美二子山古墳の全景を眺める
外に出て、味美二子山古墳→白山神社古墳→御旅所古墳の順に3つの古墳を歩いて見比べる
この順番にすると、館で得た知識を持って外を歩けるため、ただの散歩が「古墳の答え合わせ」に変わります。逆に外を先に歩いてしまうと、古墳の形や向きがつかめないまま終わりがちです。
ただし、館の休館日(月曜日など)は手順1・2が使えません。その場合は公園内の案内板で全体図を確認してから歩くと、同じ効果が得られます。
雨の日でも楽しめる?
雨の日のメリットは、来園者が少なく静かに過ごせることです。ガラス越しに雨に濡れる古墳を眺めるのは、晴れの日とは違った趣があります。
一方で、ハニワまつりは雨天の場合翌日に順延とされています(第35回実績)。秋に行く予定がある人は、天気予報を見ながら公式サイトの順延情報もあわせて確認しましょう。
雨の日に館の休館日(月曜日など)が重なると、屋内で過ごせる場所がなくなります。雨予報の日は特に、曜日の確認を忘れないようにしてください。
秋のハニワまつりと春の桜まつり、2026年はどう楽しむ?
ハニワまつりは毎年10月下旬、野焼きが名物
二子山公園で毎年秋に開かれるのが「ハニワまつり」です。春日井市によると、ふれあい緑道に市民が作ったハニワを並べて古代のロマンを再現しようという試みで、平成3年度から始まり、毎年秋になると野焼きの炎が人々を魅了してきました。市の文化財関連イベント一覧では「毎年10月下旬」の行事として案内されています。
直近の第35回は、令和7年(2025年)10月25日(土曜日)に、10:30~17:00の日程で開かれました。雨天の場合は翌日に順延とされています。主な内容は次のとおりです。
| 内容(第35回の実績) | 時間・条件 |
|---|---|
| 野焼き | 11:00~17:00 |
| キッチンカーによる軽食販売 | 11:00~16:00 |
| 製鉄実演(春日井たたら研究会) | 11:00~15:00 |
| 体験工房(文化財課) | 11:30~15:30/缶バッジ作り先着100人、勾玉作り先着50人(500円)、古墳消しゴム作り先着100人 |
| 舞台芸能・炊き出し(味美連合区) | 11:30~16:25(なくなり次第終了) |
| クイズラリー(春日井文化財ボランティアの会) | 13:30~15:30 |
勾玉作りと古墳消しゴム作りは、開会行事の終了後に整理券が配られる方式でした。体験を目当てにする家族は、開会行事に間に合うよう到着するのが安心です。野焼きしたハニワは第35回では10月27日(月曜日)に窯出しされ、ふれあい緑道や二子山公園、ハニワの館に並べられました。
失敗例:前年の日付をそのまま信じて予定を組んだ
「ハニワまつりは10月25日」と前年の記事を見て予定を入れたら、その年は日程が違った――という失敗は毎年起こり得ます。原因は、ネット上の情報の多くが前年の開催報告であること。対策は、春日井市公式サイトの「ハニワまつり」ページで、その年の開催日・時間・体験内容が更新されているかを確認してから予定を組むことです。
2026年10月1日時点で、春日井市の公式ページに掲載されているのは第35回(2025年)の情報で、2026年の開催日はまだ確認できていません。「毎年10月下旬」という時期は共通しているので、10月下旬の週末は候補として空けておき、公式発表を待つのが確実です。
開催情報は春日井市の「ハニワまつりの概要と開催の様子」で確認できます。
地域のお祭りに興味がある人は、名古屋市中村区の太閤祭りもあわせてチェックしてみてください。

名古屋市中村区にある中村公園で毎年5月に開催される「太閤祭り」は、豊臣秀吉の生誕地にちなんだ名古屋の初夏を代表する祭りです。参道には約230店もの屋台がずらりと…
ハニワ制作大会に参加して「自分のハニワ」を焼く
ハニワまつりのもう一つの楽しみ方は、見るだけでなく自分たちでハニワを作って野焼きに出すことです。春日井市の公式ページによると、令和7年度のハニワ制作大会は9月の土日4日間に分けて行われ、抽選で選ばれた74組231人が参加しました。瀬戸にある美夜之窯の指導のもと、グループで協力しながら制作したそうです。
完成したハニワは約1か月半乾燥させ、ハニワまつり当日に野焼きされます。焼き上がったハニワは、ふれあい緑道や公園に並べられるので、自分たちの作品が公園の風景の一部になるという体験ができます。
注意点は、制作大会は抽選制で、募集が夏ごろに行われることです。まつりの直前に参加しようと思っても間に合いません。参加したい場合は、春日井市の広報や公式サイトで夏の募集情報をチェックしておきましょう。
家族やグループで1体のハニワを作る形式なので、子どもの夏休みの思い出作りにも向いています。
春は桜まつり、地元芸能のステージも
二子山公園は春の桜の時期にも賑わいます。地元の出演団体が公開している情報によると、2026年は3月28日(土)に「二子山公園 桜まつり」が開かれ、地元芸能団体の演奏などが披露されました。
ただし、桜まつりについては春日井市の公式ページで日程や内容を確認できる情報が見つかっていません。毎年の開催日や内容は地域の主催者によって変わる可能性があるため、「3月下旬ごろに桜まつりがある年もある」程度に考えておき、出かける前に地域の情報を確認するのがおすすめです。
桜の季節は、古墳の緑と花の色が重なる時期です。まつりの日でなくても、平日の日中なら比較的落ち着いて散策できます。駐車場の利用時間(9:00~17:00)は通常どおりなので、夜桜目的で車を使う予定の人は注意しましょう。
二子山公園の過ごし方を子連れ・歴史好き・散歩派で比べてみた
子連れファミリーは「体験」と「展示」を組み合わせる
小さな子ども連れなら、ハニワの館の展示コーナーで埴輪を見てから、外でハニワを探して歩く「ハニワ探し」がおすすめです。秋のハニワまつり後は、焼き上がったハニワが公園や緑道に並ぶため、表情の違うハニワを数えたり、お気に入りを探したりする遊びができます。
ハニワまつりの当日なら、缶バッジ作りや古墳消しゴム作りなど、子どもが手を動かせる体験が用意されていました(第35回実績)。体験には先着の定員があるので、午前中の早い時間に到着するのがポイントです。
なお、遊具の種類やトイレの設備、ボール遊びやバーベキューの可否は、春日井市の公園ページに詳しい記載がありません。遊具目当てで行く場合や、レジャーシートを広げて食事をしたい場合は、事前に春日井市の公園緑地課に確認しておくと安心です。古墳の上は史跡なので、子どもが登って遊ばないよう声かけをしておきましょう。
子連れで無料の遊び場を探しているなら、長久手市のモリコロパークの無料エリアも選択肢になります。

「モリコロパークって入場料いくらかかるの?」「ジブリパークのチケットがなくても楽しめるの?」——そんな疑問を持って検索した方に朗報です。モリコロパーク(愛・地球…
歴史好きは「古墳群」と「窯跡」をつなげて考える
歴史好きの人には、二子山公園を「点」ではなく「線」で楽しむ見方をおすすめします。ポイントは、古墳に並べられた埴輪が、春日井市東山町の下原古窯跡群で作られ、生地川・八田川の水運で運ばれたと考えられていることです。
現在、この川沿いには「ふれあい緑道」が整備されています。春日井市の公式ページによると、ふれあい緑道は二子山公園・朝宮公園・落合公園・潮見坂平和公園を八田川・生地川で結んだ緑のネットワークで、「ハニワ道」にもなっています。つまり、埴輪が運ばれたと考えられる道筋を、現代の緑道として歩けるわけです。
注意点として、緑道は長い距離にわたるため、全区間を一度に歩こうとすると体力的に無理が出ます。最初は二子山公園の周辺だけを歩き、次の機会に別の公園から歩き始めるなど、区間を分けて楽しむのが現実的です。
味美古墳群は5世紀前半から6世紀中頃まで継続して築かれた首長墓とされています。3つの古墳の規模や形の違いから、どんな順番で造られたのかを想像するのも、歴史好きならではの楽しみ方です。
散歩・リフレッシュ派は平日の午前中が狙い目
近所に住んでいて、気分転換の散歩コースとして使いたい人は、平日の午前中がおすすめです。ハニワの館が開く9:00以降なら、館に立ち寄って季節の展示を見てから、古墳の周りをゆっくり歩くという過ごし方ができます。
古墳を囲む景色は季節ごとに表情が変わります。春の桜、夏の濃い緑、秋のハニワまつり後のハニワが並ぶ風景、冬の葉が落ちて墳丘の形がよく見える時期と、同じ公園でも何度訪れても違う発見があります。
注意点は、夏場の日差しです。古墳の周りは日陰が限られる場所もあるため、帽子と飲み物は必ず用意しましょう。また、暑い時間帯はハニワの館の中でガラス越しに古墳を眺めるだけでも、十分に公園の雰囲気を味わえます。
名古屋市内で同じように無料で過ごせる都市型の公園を探しているなら、白川公園も参考になります。

名古屋の中心部で、都会の喧騒を忘れられる緑の空間を探していませんか。伏見駅から歩いて5分の場所に、約3.7ヘクタールもの広大な敷地を持つ白川公園があります。 白…
タイプ別のおすすめをひと目で比較
- 子連れ:館で埴輪を見てから外でハニワ探し
- 歴史好き:3つの古墳を見比べ、ふれあい緑道へ
- 散歩派:平日9:00以降に館→古墳一周
- イベント派:10月下旬のハニワまつりに電車で
- 月曜日に館の展示目当てで行く
- 17:00過ぎに車で到着する
- イベント日に車で行き路上に停める
- 古墳の墳丘に登って遊ぶ
どのタイプでも共通するのは、「館の開館時間」と「駐車場の利用時間」をセットで意識することです。この2つを押さえておけば、二子山公園で困ることはほとんどありません。
・二子山公園|春日井市公式ホームページ
・味美二子山古墳|春日井市公式ホームページ
・第35回ハニワまつり|春日井市公式ホームページ
・ふれあい緑道|春日井市公式ホームページ
まとめ
最初の一歩としては、次の休日にハニワの館で埴輪の展示を見てから、味美二子山古墳と白山神社古墳を歩いて見比べてみてください。ガラス越しの古墳と外から見上げる古墳、その両方を味わうだけで、いつもの春日井の景色が1500年前とつながって見えてくるはずです。
※記事の情報は2026年10月時点で春日井市公式ページ等から確認したものです。最新情報は公式サイトでご確認ください。

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