名古屋駅で案内板の前に立ったまま、「桜通口」「太閤通南口」「中央北口」と似た名前が並んで足が止まった経験はないでしょうか。スマホで構内図を開いてみても、JRの図には近鉄や名鉄のホームが描かれておらず、地下鉄の位置もつかめないまま時間だけが過ぎていきます。
結論からお伝えすると、名古屋駅の構内は「桜通口と太閤通口を結ぶ中央コンコース」という1本の軸を基準にすると、わかりやすい形に整理できます。桜通口側の地下に近鉄・名鉄・地下鉄が集まり、太閤通口側に新幹線の改札があり、南寄りの端にあおなみ線の改札があります。この順番さえ頭に入れば、どの会社の図も同じ地図の一部として読めるようになります。
この記事では、各社の公式構内図で確認した改札名とホーム番号をもとに、5社局の位置関係、乗り換えの所要時間、迷いやすい改札、エレベーターの経路までを順に整理しました。
・構内図が読みにくくなる理由と、各社の公式図の入手先
・中央コンコースを軸にしたJR・近鉄・名鉄・地下鉄・あおなみ線の位置関係
・公式値をもとにした乗り換え所要時間の比較
・入口専用改札や営業時間のある改札など、間違えやすい箇所と対策
名古屋駅構内図がわかりにくいのは5社局の図が別々だから

1枚で全部わかる公式図は見当たらない
名古屋駅の全体像を1枚で描いた公式構内図は、今回確認した範囲では見当たりませんでした。JR東海、近畿日本鉄道、名古屋鉄道、名古屋市交通局、あおなみ線を運行する名古屋臨海高速鉄道の5社局が、それぞれ自社の範囲を中心に図を公開しているためです。JR東海の構内図の中心はJRの改札とホームで、近鉄や名鉄については「近鉄線へ」「名鉄・近鉄名古屋駅」といった矢印で方向を示すだけになっています。
よくある間違いは、1社の図だけを見て乗り換え先まで把握しようとすることです。矢印の先に何があるかは他社の図を開くまでわからないので、乗り換えがある日は出発側と到着側の2枚を用意しておくと安心です。JR東海の構内図ページには、近鉄と名鉄の構内図へのリンクも用意されています。
図の向きが会社ごとに違うと頭の中で地図が回らない
図を見比べて混乱するもうひとつの原因が、向きと描き方の違いです。JR東海の図は桜通口が上、太閤通口が下で、右が東京方面、左が新大阪方面という配置です。一方、近鉄の図は立体的な鳥瞰図で、JRの1階部分が奥に、地下のホームが手前に描かれています。名鉄の平面図はB1F改札口、B2Fホーム、B1F北口が3つに分けて並べられており、同じ駅でも見た目はまったく異なります。
注意したいのは、図の「上」を北だと決めつけないことです。読むときは方角より先に、図の中で「桜通口」「太閤通口」「広小路口」の文字を探してみてください。この3つの位置が確認できれば、他社の図とも向きを合わせられます。
階層が地下2階から地上2階まで重なっている
平面の図だけでは伝わりにくいのが高さの違いです。JR在来線のホームは2階で、主な通路は1階にあります。近鉄のホームは地下1階で、正面改札口は中2階にあたるM1Fにあります。名鉄は改札が地下1階、ホームが地下2階です。地下鉄桜通線の改札は地下2階レベルと案内されています。あおなみ線のホームは2階にあり、改札階へ下りて乗り換える形です。
つまり「隣にあるはずなのに見えない」のは、方向ではなく階が違うことが理由の場合があります。迷ったらまず1階のコンコースへ戻ると、案内表示をたどりやすくなります。JRの通路を起点に考えると、他社線へ向かうときは上下どちらに動くかも判断しやすくなります。
公式の構内図はこの5か所で確認できる
構内図は改修や工事にあわせて差し替えられるので、ブックマークしておくなら公式ページが確実です。近鉄の図には「2026年8月1日現在」の表記があり、印刷用のPDFも用意されています。名鉄の図は立体図・平面図・バリアフリー図の3種類で、掲載画像のURLには2026年6月3日の日付が入っています。JR東海の図はファイル名から2025年4月8日版と読み取れます。あおなみ線は他社線から自社線への乗換案内を路線別のPDFで公開しています。
各社の構内図・乗換案内は以下の公式ページで確認できます。
・JR東海 名古屋駅 駅構内図
・近畿日本鉄道 近鉄名古屋駅 駅構内図
・名古屋鉄道 名鉄名古屋駅 駅情報
・名古屋市交通局 地下鉄の駅情報
・あおなみ線 名古屋駅 乗り換え案内
まず覚えるのは1本の軸|桜通口と太閤通口を結ぶ通路
中央コンコースは駅を東西に貫く背骨
名古屋駅の構内を読むときの基準は中央コンコースです。桜通口と太閤通口を結ぶ1階の大きな通路で、線路の下を横切る形で駅の両側をつないでいます。太閤通口の先には西側駅前広場があるので、太閤通口側が西、桜通口側が東と考えるとわかりやすくなります。
桜通口側には地下鉄・名鉄・近鉄、太閤通口側には新幹線の改札と高速バスののりばがあります。出口を間違えた場合でも、中央コンコースは改札の外にあるので、切符の心配をせずに反対側まで歩いて戻れます。JR在来線のホームは中央コンコースの南北に分かれて並んでいるため、ホーム上の位置によって、最初に向かう通路も変わる点は覚えておくと役立ちます。
金の時計と銀の時計で今いる側がわかる
中央コンコースの両端にある時計は、位置確認の目印として使えます。金の時計は中央コンコースの桜通側にあるモニュメントで、銀の時計は太閤通口側のモニュメントです。金が見えれば桜通口側、銀が見えれば太閤通口側にいると判断できます。
待ち合わせで起きやすいのが、「時計の前で」とだけ伝えて、金と銀で別々の場所に立ってしまう失敗です。この2つはコンコースの反対側にあるので、約束するときは色まで伝えておきましょう。JR東海の図では金の時計は「モニュメント(金の時計)」、銀の時計は「モニュメント(銀の時計)」と表記されており、図の中でも探しやすくなっています。
JRの改札は名前と場所をセットで覚える
JR東海の構内図にある改札は、桜通口、中央口、広小路口、中央北口、太閤通南口と、新幹線の4か所です。名前から場所を連想できるものが多いので、桜通口は中央コンコースの北寄り、広小路口は南の端、中央口はコンコースの桜通側、中央北口はコンコースの太閤通側北寄り、太閤通南口は太閤通口側の南寄りと覚えておくと、案内板の読み取りが早くなります。
紛らわしいのは「中央口」と「中央北口」です。名前は似ていますが、中央コンコースを挟んで桜通側と太閤通側に分かれています。古い資料では中央北口の位置に「太閤通北口」という名前が書かれていることがあります。現在のJR東海の構内図では「中央北口」と表記されているので、名前が食い違う場合は現行の図を優先してください。
JR東海の構内図には、中央コンコースの桜通側に名古屋市観光案内所とJR東海ツアーズ、太閤通側にJR案内所が示されています。道に迷ったときは、この中央コンコース沿いの窓口が尋ねやすい場所です。
改札内の北通路・中央通路・南通路は線路をくぐる近道
在来線の改札内には北通路、中央通路、南通路の3本があり、どれも在来線ホームの下から太閤通口側へ延びています。新幹線へ乗り継ぐ場合は、改札を出ずにこの3本のいずれかを通り、新幹線の乗換口へ向かいます。
図を読むときの落とし穴は、中央コンコースと中央通路を同じものだと思ってしまうことです。中央コンコースは改札の外、中央通路は改札の中にあり、まったく別の通路です。階段を下りた先に「中央」の表示があっても、改札外のコンコースへ出られるとは限りません。乗車中にホームの案内板で通路名を確認し、乗換口や出口の方向を選んでおくと、階段を下りてから迷う場面を減らせます。
JRのホームと改札は番号で読める|在来線2番から新幹線17番まで

在来線は路線ごとに番号がまとまっている
JR在来線のホームは、番号と行き先の対応を押さえると読みやすくなります。JR東海の構内図のホーム一覧を表にしました。桜通口に近い側が小さい番号、太閤通口に近い側が大きい番号で、数字が大きくなるほど新幹線へ近づきます。
| 番線 | 路線・方面 |
|---|---|
| 2・3番 | 東海道本線上り(豊橋方面) |
| 4番 | 東海道本線上り・下り |
| 5・6番 | 東海道本線下り(岐阜方面) |
| 7・8・10番 | 中央本線(多治見方面) |
| 11〜13番 | 関西本線(亀山方面) |
| 14・15番 | 東海道・山陽新幹線上り(東京方面) |
| 16・17番 | 東海道・山陽新幹線下り(新大阪方面) |
ただし、発車番線は列車によって例外があり、路線名だけで判断すると間違えることもあります。乗車の前には駅の発車標か、列車の時刻表で番線を確認してください。
1番線が図にあるのに案内がない理由
JR東海の構内図を見て「1番線はどこに行けばいいのか」と探す方もいるかもしれません。図には1番線の記載がありますが、欄外に「1番線は工事に伴い、2019年10月1日以降使用を停止」と注記されています。ホーム一覧表も2番線から始まっているので、現在の案内で1番線を目指す必要はありません。
もうひとつ気づきやすいのが、ホーム一覧の中央本線が「7・8・10」と飛んでいることです。図にも9番線の案内はないため、「9番線を探す」という場面が起きないように、一覧表どおりに番号を見ておくと安心です。桜通口寄りのホームが小さい番号という並びは変わらないので、自分の乗る番線と出口の距離を測る目安にはそのまま使えます。
新幹線の14・15番は東京方面、16・17番は新大阪方面
新幹線ホームは2本あり、14・15番が東京方面、16・17番が新大阪方面です。太閤通口のすぐ近くに新幹線の改札があり、新幹線コンコースをはさんで北側に新幹線北口、南側に新幹線南口が配置されています。銀の時計はこの新幹線コンコースの太閤通口側にあるので、新幹線の改札を探すときの目印に向いています。
新大阪方面へ乗る場合に注意したいのが乗換口からの距離です。乗換口に近いのは14・15番で、16・17番は奥のホームになるので、新大阪方面に乗り継ぐ場合はその分の移動を見込んでおきましょう。北口と南口のどちらを選ぶかは、乗る号車の位置によって変わります。号車ごとの使い分けは次の記事で整理しています。

名古屋駅で新幹線に乗ろうとしたとき、案内表示に「新幹線北口」「新幹線南口」と2つ並んでいて、どちらに進めばいいのか一瞬止まってしまう。名古屋駅を使い慣れていない…
「新幹線口」と「乗換口」は入るルートが違う
構内図で見落としやすいのが、新幹線の改札が4か所ある点です。新幹線北口と新幹線南口は改札の外から入る入口で、新幹線北乗換口と新幹線南乗換口は在来線の改札内から乗り継ぐ入口です。名前が似ていても、どこから来たかで使う場所が変わります。
地下鉄・名鉄・近鉄・あおなみ線から来た場合は、それぞれの改札を出て新幹線の改札から入場します。JR在来線から来た場合は、出口の改札を出ずに1階の通路を通り、乗換口の改札を通って新幹線のホーム階へ上がります。在来線側の改札をいったん出てしまうと、新幹線の改札へ改めて入る流れになり、遠回りになります。在来線で到着したら、まず「新幹線」の表示がある通路を探してください。
在来線ホームからエスカレーターやエレベーターで1階へ下りる
改札を出ずに北通路・中央通路・南通路のいずれかを太閤通口側へ進む
新幹線北乗換口か新幹線南乗換口を通り、ホーム階へ上がる
| 住所 | 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4号 |
| 公式サイト | 公式サイト |
近鉄・名鉄・地下鉄・あおなみ線はJRから見てどこにある?
近鉄は広小路口の近くで、地下1階に改札が3つ
近鉄名古屋駅は、JRの広小路口の近くにあたる地下に位置します。近鉄の公式図によると、ホームはB1Fに1〜5の番号で並び、同じB1Fに「JR線・新幹線連絡改札口」「地下改札口」「名鉄線連絡改札口」の3つ、中2階のM1Fに「正面改札口」があります。JRへ乗り継ぐなら連絡改札口、地下鉄へ向かうなら地下改札口、名鉄へは名鉄線連絡改札口と、行き先で使う改札が分かれています。
よくあるのが、JRへ乗り継ぐつもりで正面改札口を選んでしまうケースです。正面改札口はホームと階が違い、JRへの連絡改札口とは別の場所にあるため、遠回りになりやすいです。JRへ向かう場合は、ホームと同じ階にある「JR線・新幹線連絡改札口」の表示を探してください。近鉄とJRの乗り換えについて細かい道順は次の記事で解説しています。

近鉄名古屋駅のホームに降り立って、「JR名古屋駅ってどっちだろう」と足が止まった経験はないでしょうか。名古屋駅はJR・近鉄・名鉄・地下鉄・あおなみ線が1か所に集…
名鉄はホームが地下2階、改札は地下1階に複数ある
名鉄名古屋駅はB2Fにホームがあり、1番線が名鉄岐阜・津島・犬山方面の下り、2番線が下りの特別車のりば、3番線が上りの特別車のりば、4番線が東岡崎・豊橋・碧南・豊田市・西尾・中部国際空港・河和・内海方面の上りです。改札はB1Fに集まっており、公式の平面図には西改札口、南改札口、中央改札口、東改札口、北改札口が記されています。
行き先によって、使いやすい改札は変わります。JRの広小路口・新幹線・あおなみ線へ向かう案内があるのは西改札口で、地下鉄へは北改札口の案内が目印です。B2Fの1番線ホーム側には、近鉄線のりかえ口もあります。名鉄の図は階ごとに分かれているので、最初に自分がどの階の図を見ているかを確認しましょう。
| 住所 | 〒450-0002 名古屋市中村区名駅一丁目2番1号 |
| 公式サイト | 公式サイト |
地下鉄は東山線と桜通線で改札が別
地下鉄の名古屋駅には東山線と桜通線が乗り入れています。東山線には北改札、中改札、南改札があり、桜通線には西改札と東改札があります。桜通線の改札は地下2階レベルにあたり、中央コンコース内のエレベーターから向かえると案内されています。東山線と桜通線は同じ地下鉄ですが、改札の位置が違うため「地下鉄」の案内だけで進まず、路線名まで確認しましょう。
JRからの入り口も路線によって変わります。桜通線は中央コンコースから西改札へ下りるのが基本で、東山線は桜通口を出て8番か9番の出入口を使うルートがあります。東山線への乗り換えは、次の記事で新幹線・名鉄・近鉄からの経路をそれぞれ整理しています。

名古屋駅で新幹線や名鉄を降りて、「東山線はどっち?」と案内表示の前で立ち止まった経験はありませんか。名古屋駅にはJR・名鉄・近鉄・あおなみ線・地下鉄2路線が集ま…
あおなみ線は太閤通南口のすぐそば
あおなみ線の名古屋駅は、他の私鉄や地下鉄と違って太閤通口側の南寄りにあり、ホームは2階です。JR東海の構内図では、南通路の先、太閤通南口の近くに「あおなみ線へ」という矢印が示されています。地下鉄や名鉄と同じ桜通口側を探しても見つからないので、中央コンコースを太閤通口側へ進むのが基本です。
あおなみ線の公式サイトでは、JR在来線から乗り継ぐ場合に中央通路か南通路から太閤通南口へ出るルートが便利だと案内されています。2004年10月6日に乗り入れを始めた比較的新しい路線で、構内図で存在に気づきにくいのも迷いやすい理由のひとつです。金城ふ頭方面へ向かう方は、構内図で「太閤通南口」の文字を先に探しておくと早く見つかります。
| 住所 | 名古屋市中村区名駅一丁目1015番1 |
| 電話番号 | 052-541-8063 |
| 公式サイト | 公式サイト |
乗り換えは何分かかる?公式値で比べた所要時間
近鉄ホームからの時間は公式に公開されている
乗り換え時間を判断する材料として使いやすいのが、近鉄公式の「のりかえ案内」です。JR在来線まで5分、JR新幹線改札口まで9分、名鉄線まで5分、地下鉄東山線まで8分、地下鉄桜通線まで10分、あおなみ線まで17分と、ルートごとの標準時分が公開されています。地下改札口を経由した場合は、JR在来線が7分、新幹線改札口が12分と案内されています。
名鉄が5分、あおなみ線が17分という差を見ると、同じ「名古屋駅」でも移動の距離に大きな開きがあるとわかります。近鉄からあおなみ線へ乗り継ぐ場合は、駅を横断するつもりで余裕を持って動きましょう。
| 乗り換え先 | 近鉄ホームから(近鉄公式) | 新幹線まで(駅探の目安) |
|---|---|---|
| JR在来線 | 5分(地下改札口経由 7分) | おおよそ5分程度 |
| JR新幹線 | 9分(地下改札口経由 12分) | ― |
| 近鉄 | ― | 10分程度 |
| 名鉄 | 5分 | 10分程度 |
| 地下鉄東山線 | 8分 | 10分程度 |
| 地下鉄桜通線 | 10分 | 10分程度 |
| あおなみ線 | 17分 | 5〜10分程度 |
※名古屋暮らしガイド調べ。近鉄公式の「のりかえ案内」と駅探の解説記事の数値を整理したものです。
実は「ホームからホーム」の時間ではない
意外と知られていないのが、この標準時分の測り方です。近鉄の案内には「ホーム中央部から他社線の最寄り駅改札口までの標準時分」と注記があります。つまり、表の数字は改札の前までで、乗り換え先の改札を通ってからホームまで進む時間は含まれていません。
たとえばJR新幹線の9分は、新幹線の改札の前に着くまでの目安です。そこから新大阪方面の奥のホームへ上がって号車の位置まで歩くと、数字以上の時間がかかります。表の数値は最短の見積もりとして受け取り、乗り換え先のホームを歩く分も足して考えると、ギリギリの乗り継ぎを避けられます。
駅探の目安は新幹線を基準に見ると使いやすい
駅探の解説では、在来線から新幹線がおおよそ5分程度、近鉄・名鉄・地下鉄から新幹線が10分程度、あおなみ線から新幹線が5〜10分程度とされています。JR在来線の場合はホームの番号が小さいほど乗換口までの距離が長くなるため、2番線と13番線では所要時間が変わります。
あおなみ線が新幹線に近いのは、どちらも太閤通口側にあるからです。この位置関係を構内図で確認すると、「近鉄からは17分かかるのに、新幹線からは10分以内」という差も納得できます。私鉄から新幹線に乗り継ぐ日は、改札の数と階の移動があるぶん、時間を多めに見積もるのが無難です。
失敗パターン:5分の表示を信じて発車に間に合わない
乗り換えの失敗で起こりやすいのが、時刻検索の乗換時間どおりに動こうとして、列車を逃してしまうケースです。原因は、標準時分がホーム中央を起点にしているのに、実際の降車位置がホームの端になる場合があることです。さらに、切符の購入やトイレに寄る時間も標準時分には入っていません。
対策は、乗車前に降りる号車を決めておくことです。近鉄の場合は連絡改札口の位置を図で見て、どの車両が近いかを確認しておきましょう。また、切符を持たずに乗り換える場合は券売機に並ぶ時間も必要です。乗り換えが5分の表示でも、余裕がない場合は1本後の列車を確認しておくと、慌てずに済みます。
改札を間違えやすい場所はどこ?入口専用と営業時間に注意
名鉄の中央改札口は入口と出口で分かれている
名鉄の平面図で特に注意したいのが中央改札口です。図には「中央改札口(出口専用)」と「中央改札口(入口専用)」が別の場所に記されており、東改札口も入口専用です。改札の名前だけを見て向かうと、目の前の改札が通れないという場面が起こり得ます。
失敗パターンとして起こりやすいのは、到着時に通った中央改札口を帰りにも使おうとして、そこが出口専用だと気づくケースです。原因は「中央改札口」の表示を1か所と思い込むことにあります。帰りは図で「入口専用」の表記がある方を確認するか、案内表示を見て入場できる改札まで移動しましょう。同じ中央改札口でも、構内図上で離れた位置にある点は覚えておいてください。
- 出発側と到着側の2社の図を用意する
- まず桜通口か太閤通口かを決める
- 路線名まで案内表示を確認する
- 1社の図だけで乗り換え先まで判断する
- 「中央」の表示をすべて同じ場所と考える
- 古い道案内の記事をそのままたどる
あおなみ線の連絡改札口は使える時間と条件がある
JRからあおなみ線への乗り換えでは、太閤通南口のそばにある連絡改札口が便利です。あおなみ線の切符か対応ICカードを持っていれば、JRの改札を出ずにそのまま入れます。切符やICカードを持っていない場合は、いったんJR改札口を出て、あおなみ線の乗車券を購入する流れです。
注意点は、連絡改札口が6:00〜23:00の営業であることです。あおなみ線の案内によると、JR東海の太閤通南改札口の営業時間に合わせた設定で、この時間外は太閤通南改札口自体を利用できません。早朝や深夜に乗り換える場合は、別の改札を出て向かうルートを想定しておきましょう。対応ICカードはmanaca、TOICA、Kitaca、PASMO、Suica、PiTaPa、ICOCA、はやかけん、nimoca、SUGOCAです。
あおなみ線の連絡改札口を通れるのは6:00〜23:00です。この時間外は太閤通南改札口が使えないため、始発や終電間際の乗り継ぎでは早めに別の経路を確認しておきましょう。
名鉄百貨店の閉店で古い道案内が当てにならない
名鉄百貨店本店は2026年2月28日に閉店しました。名古屋駅に直結していた施設なので、閉店前に書かれた道案内の記事には、現在と状況が異なる説明が含まれている可能性があります。当時の百貨店の地下やフロアを通り抜ける前提のルートは、そのまま使えるとは限りません。
対策として、参考にする構内図はできるだけ更新時期のわかる公式のものを使いましょう。名鉄の平面図は2026年6月3日の日付が入った画像が掲載されています。また、名鉄名古屋駅の中央改札口前には2026年6月24日にギフトコーナーのエムズルリエ名古屋が開業しており、旧百貨店の区画にも変化が続いています。現地では図より掲示のほうが新しい場合があるので、食い違うときは掲示を優先してください。
「桜通線の改札」と「桜通口の改札」は別物
名前で間違えやすいものに、地下鉄桜通線とJR桜通口があります。桜通線は地下鉄の路線名で、桜通口はJRの改札と出口の名前です。「桜通」という文字だけを追っていくと、地下鉄に乗りたいのにJRの桜通口へ出てしまったり、その逆になったりする場合があります。
地下鉄桜通線に乗るなら、中央コンコースから向かう「地下鉄桜通線」の表示を追いましょう。JR東海の構内図では中央コンコースの2か所に「地下鉄桜通線へ」の案内があり、桜通口改札の方向とは別の位置です。案内板を読むときは、「線」が付く路線名なのか、「口」が付く改札名なのかを見分けると間違いを減らせます。
ベビーカー・車いす・大きな荷物の人はどのルートを選ぶ?
JRは全ホームにエレベーターあり、例外はエスカレーター
JR東海のバリアフリー情報では、2番線から17番線までのすべてのホームにエレベーターの設置が示されています。一方でエスカレーターには例外があり、2番線は下りエスカレーターがなく(3番線にあります)、12・13番線は上り下りともエスカレーターがありません。関西本線を大きな荷物で使う場合は、エレベーターの位置を先に確認しておきましょう。
注意点として、車いすで移動する場合は到着ホームや曜日・時間帯によって利用できない通路や、列車の乗降位置で遠回りになる場合があるとJR東海は案内しています。駅での案内や乗降のお手伝いが必要な場合は、事前の連絡が案内されています。詳しくはJR東海の名古屋駅バリアフリー情報で確認できます。トイレは在来線の改札内・新幹線の改札内・改札外のいずれにも、車いす対応、ベビーシート、オストメイト対応の設備があります。
地下鉄とあおなみ線は事前連絡なしで使える
交通エコロジー・モビリティ財団のらくらくおでかけネットによると、名古屋市交通局とあおなみ線は事前の連絡が不要です。東山線は名古屋駅交差点ロータリー西側のエレベーターから中改札前へ向かえるほか、ミッドランドスクエアやルーセントタワーのエレベーターも使えます。ただしルーセントタワーは同ビルの営業時間内に限られます。
桜通線は、JRのコンコース内にあるエレベーターから改札口のある地下2階レベルへ下りられます。ベビーカーを押して東山線に向かうときは、ビルの営業時間外でも動けるように、ロータリー西側のエレベーターを第一候補にしておくと安心です。エレベーターの点検で一時的に使えない日もあるので、現地の掲示も確認しましょう。あおなみ線の公式サイトではエレベーター・エスカレーターの点検予定日も公開されています。
近鉄・名鉄は段差なしルートの案内を先に確認する
近鉄の「のりかえ案内」では、JR在来線、JR新幹線、あおなみ線、地下鉄東山線、地下鉄桜通線の5ルートで「段差なく乗換可能なルート」の図を公開しています。地下改札口を経由した場合の時間はJR在来線が7分、新幹線改札口が12分で、連絡改札口を通る場合より長く案内されています。
名鉄は公式の図の中に「バリアフリー図」があり、平面図にも赤い点線でバリアフリールートが記されています。エレベーターはA・D・Hの記号で示され、「1Fへ」の表示は西改札口寄りに描かれています。車いすで利用する場合は、公式ページに掲載されている電話窓口か駅係員に申し出るよう案内されています。のりかえ案内の段差なしルートは名鉄線の欄に記載がないため、近鉄から名鉄へ移る場合は駅係員に確認してください。
シーン別|初めての人におすすめの動き方
目的によって、覚えておきたい場所は変わります。自分に近いケースを選んで、当日の動き方を決めておきましょう。
まとめ
最初の一歩として、次に名古屋駅を使う日の「降りる路線」と「乗る路線」を決め、この記事の公式リンクから2社分の構内図をスマホに保存してみてください。そのうえで、桜通口と太閤通口のどちら側に用事があるのかを確認し、乗り換え時間の表で余裕を見積もっておけば、当日の案内板で立ち止まる場面は減らせるはずです。現地で迷ったときは、まず1階の中央コンコースまで戻り、金の時計と銀の時計のどちらが見えるかで自分の位置を確かめましょう。
※構内図・改札の営業時間は工事などで変更される場合があります。最新情報は各社の公式サイトでご確認ください。

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