名古屋駅に降り立って地下へ進んだ瞬間、通路が四方に分かれて「自分がどっちを向いているのか分からない」と立ち尽くした経験はないでしょうか。名古屋の地下街は全部で14か所、総面積は約17万平方メートル。東京・大阪に次ぐ全国3位の規模で、初めて歩く人が迷うのはむしろ当然です。
ただ、名古屋の地下街のつながり方には明確な法則があります。名古屋駅エリアは「地上の通りの真下に地下街が1本ずつ走っている」、栄エリアは「J字型に3つが連なっている」。この2つを頭に入れるだけで、全体図がぐっと読みやすくなります。そして最初に知っておきたいのが、名駅と栄は地下でつながっていないという事実です。
この記事では、名古屋市が公表している14地下街の公式データをもとに、名駅9か所・栄3か所・その他2か所の位置関係を、通りの名前とセットで整理します。営業時間や出入口の使える時間帯、迷いやすい分岐点、シーン別の歩き方まで、地下だけで移動しきるために必要な情報をまとめました。
・名古屋の地下街14か所の位置関係とつながり方の全体像
・名古屋駅の9地下街を「通りの名前」で覚える方法
・栄の3地下街がJ字型に連なる仕組みと歩ける範囲
・迷いやすい分岐点と、公式の地下街全体案内図の入手方法
名古屋の地下街つながり方を全体図でつかむ|まず押さえる3ブロック

地下街は「名駅」「栄」「その他」の3ブロックに分かれている
名古屋の地下街は、名古屋駅地区・栄地区・その他地区という3つのブロックに分かれています。名古屋市の公表資料によると、名古屋駅地区に9か所、栄地区に3か所、その他地区(伏見・金山)に2か所の、合計14か所です。
名古屋駅地区は、サンロード、キタチカ、メイチカ、ダイナード、ミヤコ地下街、名古屋近鉄ビル地下街、ユニモール、エスカ、ゲートウォークの9か所。栄地区は、栄森の地下街、サカエチカ、セントラルパーク地下街の3か所です。ここに伏見地下街と金山地下街が加わります。
ここで多くの人が誤解するのが、「名古屋の地下街はすべて地下でつながっている」という思い込みです。実際につながっているのはブロックの内部だけで、名駅ブロックと栄ブロックの間は地下通路で結ばれていません。地下街を制覇するつもりで歩き続けても、栄には辿り着けない構造になっています。
なお同じ名古屋駅地区の中でも、新幹線口側のエスカだけは他の8か所と地下街同士が直結しておらず、駅の下を通る通路を経由する必要があります。詳しくは後の見出しで解説します。
総面積は約17万平方メートル|東京・大阪に次ぐ全国3位の規模
名古屋市によると、市内の地下街の総面積は約17万平方メートルで、東京・大阪に次ぐ規模とされています。単体で最も大きいのは栄のセントラルパーク地下街で、延べ面積56,624平方メートル。2位は名古屋駅のエスカで29,180平方メートル、3位はユニモールの27,364平方メートルです。
逆に最も小さいのは名古屋近鉄ビル地下街の68平方メートルで、店舗面積はわずか59平方メートル。次いで金山地下街が428平方メートル、キタチカが708平方メートルと続きます。「地下街」と一口に言っても、規模の差は800倍以上あるということです。
この面積差が、体感的な迷いやすさに直結します。セントラルパーク地下街のように南北に細長い1本道は、方角さえ合っていれば迷いにくい構造です。一方で名古屋駅地区は、中規模の地下街が9つ密集して互いに接続しているため、分岐点の数が多くなります。
ちなみに面積の数字は「延べ面積」と「店舗面積」で大きく異なります。延べ面積には通路や設備スペースが含まれるため、実際に買い物ができるエリアはその2〜4割程度です。エスカの延べ面積29,180平方メートルに対し、店舗面積は6,123平方メートルとなっています。
名古屋の地下街は「地上の通り」の真下に造られています。桜通の下にユニモール、名駅通の下にサンロード、錦通の下にミヤコ地下街、広小路通の下にサカエチカ、久屋大通の下にセントラルパーク地下街。地上の道路名を覚えれば、地下でも方角を見失いにくくなります。
日本の地下街の原点は1957年の名古屋にある
名古屋の地下街の歴史は、1957年(昭和32年)3月に開業したサンロードから始まります。名古屋市の資料でも、市内で最初に開業した地下街としてサンロードが記録されており、日本初の本格的な地下街とされています。
1957年はサンロードだけでなく、7月にキタチカ、11月にメイチカ・栄森の地下街・伏見地下街と、この1年だけで5か所が続けて開業しました。地下鉄東山線の開通と歩調を合わせて、地下空間が一気に商業化された年だったわけです。
その後、1963年にダイナードとミヤコ地下街、1966年に名古屋近鉄ビル地下街、1967年に金山地下街、1969年にサカエチカ、1970年にユニモール、1971年にエスカ、1976年にゲートウォーク、1978年にセントラルパーク地下街と拡張が続きました。約20年かけて、いまの14か所の骨格ができあがったことになります。
注意したいのは、開業年が古い地下街ほど通路が狭く、曲がり角が多い傾向があることです。1957年組のキタチカやメイチカは面積が小さく、地上の通りをそのままなぞる直線的な新しい地下街に比べると、方向感覚がつかみにくい造りになっています。
名駅と栄は地下でつながっていない|移動は地下鉄東山線で
名古屋の地下街を歩くうえで最も重要な事実が、名古屋駅エリアと栄エリアが地下通路でつながっていないことです。地図で見ると直線距離で約2キロ離れており、その間には地下街も連絡通路もありません。
名駅から栄へ移動する場合は、地下鉄東山線で名古屋駅から栄駅まで2駅・約5分が基本ルートになります。地下鉄の駅は両エリアとも地下街に直結しているため、改札を通る以外は地上に出ずに移動できます。雨の日でも傘を出す必要はほとんどありません。
「地下街をずっと歩けば栄まで行けるのでは」と考えて歩き続けると、名古屋駅側はミヤコ地下街の東端(センチュリー豊田ビル付近)やユニモールの北端(国際センター駅)で行き止まりになります。そこから先は地上を歩くことになるため、時間も体力も余分にかかります。
逆に言えば、それぞれのブロックの内部は驚くほど広く歩けます。栄エリアなら栄駅から久屋大通駅まで、名駅エリアなら国際センター駅から名古屋駅の反対側まで、地下だけで移動できます。ブロックの「端」がどこかを知っておくことが、地下街攻略の第一歩です。
名駅の地下は9か所|走っている通りの名前で覚えると迷わない
東西の背骨は「ファッションワン」|駅の真下を貫く通路
名古屋駅の地下街を理解する鍵は、JR名古屋駅の真下を東西に貫くファッションワン(名古屋中央地下通り)です。1989年の地下鉄桜通線開通に合わせて誕生した地下街で、駅の東側(桜通口側)と西側(太閤通口・新幹線口側)を結ぶ連絡通路の役割を担っています。
ファッションワンにはアウトドア用品店やアパレルショップが並び、東側にはヘアメイク・エステなどが集まるビューティーストリートがあります。買い物目的というより、「駅の反対側に渡るついでに立ち寄る通路」として使う人が多いエリアです。
この通路の存在を知らないと、新幹線口から桜通口へ移動するときに地上の横断歩道を探すことになります。名古屋駅は東西の幅が広く、地上ルートは信号待ちを含めて時間がかかるため、雨の日や荷物が多いときは特に不利です。
覚え方としては、「ファッションワンが横棒、ユニモール・サンロードが縦棒」とイメージすると全体図が頭に入ります。駅の下を横に貫く1本と、東側で北へ伸びる複数の縦線という構造です。
桜通の真下がユニモール|国際センター駅まで一直線
ユニモールは、名古屋駅から地下鉄桜通線の国際センター駅までを桜通の真下で一直線に結ぶ地下街です。1970年11月開業、延べ面積27,364平方メートルと名駅エリアでは2番目の規模を持ちます。
営業時間は物販店が10:00〜20:00、飲食店が7:30〜22:00(店舗により異なります)。レディースファッションやコスメ、カフェが中心で、大名古屋ビルヂング、名古屋ビルディング、名古屋三交ビルとも地下でつながっています。
| 住所 | 〒450-0002 愛知県名古屋市中村区名駅4-5-26 |
| 電話番号 | 052-586-2511 |
| 営業時間 | 物販10:00〜20:00/飲食7:30〜22:00(店舗により異なる) |
| 開業 | 1970年11月(延べ面積27,364平方メートル) |
| 公式サイト | ユニモール公式サイト |
飲食店が朝7:30から開いているため、始発に近い時間帯の名古屋駅で朝食を取りたいときの選択肢になります。一方で物販店は10:00開店なので、朝の買い物には向きません。
意外と知られていないのが、ユニモールを北端まで歩くと国際センター駅に出られるという点です。名古屋駅から国際センター駅までは桜通線で1駅ですが、地下街を歩いても移動できます。1駅ぶんの地下鉄代を節約したいときや、電車を待つより歩いたほうが早い時間帯には現実的な選択肢です。
名駅通の真下がサンロード|名鉄・近鉄の乗り換えに強い
サンロードは1957年3月開業、日本初の本格的な地下街とされる名駅エリアの老舗です。名駅通の地下を南北に走り、地下鉄・名鉄・近鉄の各名古屋駅と直結。ミッドランドスクエアなど名駅東側の主要ビルともつながっています。
営業時間は10:00〜20:30で、テナントにより異なります。約80店舗が集まり、飲食・物販・サービスがバランスよく並ぶ構成です。名鉄名古屋駅や近鉄名古屋駅から乗り換える人の動線上にあるため、平日夕方は通行量が多くなります。
| 住所 | 〒450-0002 愛知県名古屋市中村区名駅4-7-25先 |
| 電話番号 | 052-586-0788 |
| 営業時間 | 10:00〜20:30(テナントにより異なる) |
| 店舗数 | 約80店舗 |
| 公式サイト | 名駅地下街サンロード公式サイト |
注意点は、サンロードとユニモールが平行して南北に走っているため、地上に出るまで自分がどちらを歩いているか分かりにくいことです。桜通の下がユニモール、名駅通の下がサンロードと、通りの名前で区別するのが確実です。
補足として、サンロードは名古屋市の記録上「名古屋地下街」という正式名称で登録されています。日本の地下街の歴史がここから始まったことを踏まえると、通路の狭さや天井の低さも納得できるはずです。
錦通の真下はキタチカとミヤコ地下街|東へ抜ける裏ルート
サンロードの北側から東に折れると、キタチカを経てミヤコ地下街へ入れます。キタチカは1957年7月開業、延べ面積708平方メートルという名駅エリアで2番目に小さい地下街で、サンロードとミヤコ地下街をつなぐ短い連絡区間の役割を担っています。
ミヤコ地下街は1963年9月開業、延べ面積3,646平方メートル。錦通の真下を東西に走り、東端はセンチュリー豊田ビルに接続しています。名古屋駅から東へ、地上の信号を渡らずに進める数少ないルートです。
間違えやすいのは、キタチカの旧名称が「新名フード」だったため、古い案内図や記事では別の名前で記載されている場合があることです。現在の館内サインは「キタチカ」で統一されています。
この錦通ルートは、名古屋駅からセンチュリー豊田ビル方面のオフィスへ向かう人にとっての近道です。観光目的で歩く人は少ないため、名駅エリアでは比較的すいている通路と言えます。
桜通口側で押さえる2つの通路と、いま歩けない場所

ゲートウォークはJRセントラルタワーズ前の玄関口
ゲートウォークは、JR名古屋駅桜通口側の地下1階に広がる地下街です。1976年11月に「テルミナ地下街」として開業し、2015年7月の名古屋ターミナルビル建て替えに合わせてゲートウォークへ改称されました。
営業時間は10:00〜21:00(一部店舗は異なります)。ファッション、雑貨、ファーストフードが中心で、JRセントラルタワーズ・JRゲートタワーの真下という立地から、通勤客と買い物客の両方が行き交います。
| 住所 | 〒450-0002 愛知県名古屋市中村区名駅1丁目 JR名古屋駅桜通口地下1階 |
| 問い合わせ | 052-586-8746(タワーズ・ゲートタワー防災センター/9:00〜21:00) |
| 営業時間 | 10:00〜21:00(一部店舗は異なる) |
| 開業 | 1976年11月(旧テルミナ地下街/延べ面積7,228平方メートル) |
| 公式サイト | ゲートウォーク公式サイト |
気をつけたいのは、ゲートウォークは南北に分かれた区画をもつ構造で、JR改札の位置によって出やすい側が変わることです。桜通口の改札を出て真下に降りればゲートウォークですが、中央通路の改札から出た場合はファッションワン側に降りるほうが近くなります。
朝の時間帯は、地下街全体の10:00開店より早く営業する店舗が点在します。公式サイトでは早朝営業店として6:00開店のマクドナルド、6:40開店のカスカードなどが案内されており、始発利用時の休憩場所として使えます。
メイチカは2026年9月4日にリニューアルオープン予定
名古屋駅の地下街で、いま歩けない場所がメイチカです。1957年11月開業の名駅地下街メイチカは、2023年3月末から休業中で、2026年9月4日のリニューアルオープンが予定されています。
休業の理由は、リニア中央新幹線の開業を見据えた名古屋駅前広場の再整備に合わせ、地下街の換気空調設備を工事するためです。リニューアル後は17テナントが出店予定で、手羽先の風来坊、ひつまぶしのまるや本店、つけめんの舎鈴などが名を連ねます。
古い地下街マップや検索結果を見て「メイチカを通ってゲートウォークへ抜けよう」と歩き出すと、封鎖された区間に突き当たって引き返すことになります。2026年8月時点でメイチカは休業中です。ゲートウォークと東山線名古屋駅の間を移動するときは、駅構内の連絡通路かファッションワン側を使ってください。
メイチカの延べ面積は2,993平方メートル、店舗面積は1,385平方メートルと中規模ですが、地下鉄東山線名古屋駅とゲートウォークをつなぐ位置にあるため、復活すれば名駅の地下動線は今よりスムーズになります。
リニューアル後のテナント一覧や営業時間の詳細は、以下の記事で詳しくまとめています。

名古屋駅の地下には、かつて通勤客や買い物客でにぎわった小さな地下街がありました。その名はメイチカ。1957年に名古屋初の地下鉄東山線とともに誕生し、66年にわた…
ダイナードと名古屋近鉄ビル地下街|名前を知らずに通っている2か所
ダイナードは1963年3月開業、延べ面積933平方メートル・店舗面積261平方メートルという小さな地下街です。大名古屋ビルヂングと地下鉄東山線を結ぶ位置にあり、店舗数もごくわずかなため、「地下街を歩いた」という自覚がないまま通り抜けている人が大半です。
さらに小さいのが名古屋近鉄ビル地下街で、1966年11月開業、延べ面積68平方メートル・店舗面積59平方メートル。名古屋市内14地下街のなかで最小です。近鉄名古屋駅の利用者以外はまず立ち寄らないエリアと言えます。
この2か所を知っておく実用的なメリットは、案内サインの読み解きにあります。名駅の地下では「ダイナード方面」「ユニモール方面」といった地下街名で方向が示されるため、どの地下街がどのビルにつながるかを把握していれば、目的のビルへ最短で向かえます。
逆に言えば、地下街名を知らないまま「北」「南」の表示だけを追うと、大名古屋ビルヂングへ行きたいのにミッドランドスクエア方面へ進んでしまうといったズレが起きます。ビル名と地下街名をセットで覚えるのが確実です。
新幹線口だけ少し離れている理由と、反対側へ渡る最短ルート
エスカは新幹線の開業に合わせて造られた別系統の地下街
エスカは名古屋駅の新幹線口(太閤通口)側、駅西口駅前広場の地下に広がる地下街です。1971年12月開業、延べ面積29,180平方メートルで、名駅エリアでは2番目に大きい規模を誇ります。
営業時間は物販店が10:00〜20:30、レストランが10:00〜22:30、カフェが7:00〜22:30。定休日は1月1日、2月第3木曜日、9月第2木曜日です。矢場とん、山本屋本店、風来坊など、なごやめしの有名店が集中しており、新幹線の待ち時間に名古屋名物を食べたい人の定番スポットになっています。
| 住所 | 〒453-0015 愛知県名古屋市中村区椿町6-9先 |
| 営業時間 | 物販10:00〜20:30/レストラン10:00〜22:30/カフェ7:00〜22:30 |
| 定休日 | 1月1日、2月第3木曜日、9月第2木曜日 |
| 開業 | 1971年12月(延べ面積29,180平方メートル) |
| 公式サイト | エスカ地下街公式サイト |
エスカが他の地下街と「別系統」に感じられるのは、駅の西側という立地に理由があります。名古屋駅の東側(桜通口側)には8つの地下街が密集していますが、線路をまたいだ西側にあるのはエスカだけです。
実は、エスカの定休日設定は名駅の地下街のなかでも珍しい部類に入ります。年に3日しか休まないとはいえ、2月第3木曜日と9月第2木曜日は地下街全体が休みになるため、この日に新幹線でなごやめしを食べる予定を立てていると空振りします。
新幹線口から桜通口へ|地下を通れば信号ゼロで移動できる
エスカ側から名古屋駅の反対側(桜通口・栄方面)へ移動するときは、地上の横断歩道ではなくファッションワンを使うのが最短です。JR名古屋駅の真下を東西に貫いているため、信号待ちが一切発生しません。
エスカの中央通路を東(名古屋駅側)へ進む
駅の地下をくぐるファッションワン(名古屋中央地下通り)に入る
東へ抜けてゲートウォーク・サンロード・ユニモールのいずれかへ合流する
気をつけたいのは、この通路は改札の外にあるという点です。新幹線から在来線に乗り継ぐだけなら改札内の乗り換え通路を使うほうが早く、いったん改札を出てしまうと切符の扱いが変わります。地下街を歩くのは「駅から街へ出る」場合の話だと整理してください。
新幹線から名鉄への乗り換えなど、名古屋駅の乗り継ぎで何分かかるかを具体的に知りたい方は、こちらの記事も参考になります。

「名古屋駅で新幹線から名鉄に乗り換えたいけど、何分かかるの?」「迷わずに行けるルートは?」——名古屋駅は新幹線・JR在来線・名鉄・近鉄・地下鉄・あおなみ線が集ま…
朝7時台に開いている地下街はどこか
早朝の名古屋駅で使える地下街は限られます。カフェが7:00から営業するエスカ、飲食店が7:30から営業するユニモールが、朝の早い時間帯に頼れる2か所です。物販店はどの地下街も10:00開店が基本になります。
サカエチカのように、出入口の開放時間と店舗の営業時間が別に設定されている地下街もあります。サカエチカでは出入口が7:00から使え、大同特殊鋼フェニックススクエア出入口などは7:00〜24:00の開放です。つまり「通り抜けはできるが店は閉まっている」時間帯が存在します。
ここを誤解すると、朝8時に地下街で朝食を取るつもりが、開いているのは一部のカフェだけという事態になります。朝の名古屋駅で確実に食事をしたいなら、エスカのカフェか、駅構内の飲食店を候補に入れておくと安心です。
夜も同様で、レストランが22:30まで営業するエスカに対し、ゲートウォークは21:00、セントラルパーク地下街は21:00(飲食店21:30)と地下街ごとに差があります。遅い時間に地下を歩く予定なら、通り抜けできる出入口の時間も含めて確認しておくと確実です。
栄はJ字型に3つ並ぶ|栄駅から久屋大通駅まで濡れずに歩ける
広小路通の下がサカエチカ|71店舗と待ち合わせ広場
栄エリアの地下街は、栄駅から久屋大通駅までJ字型に伸びる3つで構成されています。名古屋駅エリアが9か所の集合体なのに比べると、格段に理解しやすい構造です。
その中心がサカエチカ。1969年11月11日開業で、広小路通の地下を東西に走ります。71店舗(ファッション20・コスメ/ドラッグ13・飲食23・サービス15)で構成され、名古屋三越、スカイル、マルエイガレリア、BINO栄といった商業施設と地下でつながっています。
| 住所 | 〒460-0008 愛知県名古屋市中区栄三丁目4番6号先 |
| 電話番号 | 052-962-6061(サカエチカマチ株式会社) |
| 営業時間 | 物販10:00〜20:00/飲食11:00〜21:00(出入口7:00〜22:00、一部出入口7:00〜24:00) |
| 店舗数 | 71店舗 |
| 公式サイト | サカエチカ公式サイト |
サカエチカの中央にあるのが、待ち合わせ場所として知られる大同特殊鋼Phenix(フェニックス)スクエアです。かつて「クリスタル広場」と呼ばれていた場所で、ネーミングライツにより名称が変わりました。地元の人が「クリスタル」と言うのは、この広場のことです。
間違えやすいのが、旧称と現名称の食い違いです。待ち合わせで「クリスタル広場で」と言われても、現地のサインは「大同特殊鋼Phenixスクエア」と表示されています。同じ場所を指しているので、慌てて探し回る必要はありません。
栄駅直結の森の地下街|7区画に分かれた1957年組
森の地下街は1957年11月、地下鉄東山線の開通とともに開業した栄エリア最古の地下街です。延べ面積13,048平方メートル、北一番街・北二番街・中央一番街・南一番街から南四番街までの7区画に分かれています。
飲食店のほか、食品店、衣料品店、雑貨店、薬局、マッサージ店など生活密着型の店舗が並びます。栄駅の改札を出てすぐの位置にあり、地上の「もちの木広場」とつながっているため、地下街のなかでは太陽光が差し込む明るいエリアです。
| 住所 | 〒460-0008 愛知県名古屋市中区栄3-5-12先 |
| 構成 | 北一番街・北二番街・中央一番街・南一番街〜南四番街の7区画 |
| 開業 | 1957年11月(延べ面積13,048平方メートル) |
| 公式サイト | 森の地下街 フロアマップ |
注意点は、7区画それぞれに名前が付いているため、案内サインが「南三番街」のように表示されることです。区画名だけ見ても方角が分からないので、「北」「南」「中央」の文字を頼りに進むと迷いにくくなります。
森の地下街は、サカエチカとセントラルパーク地下街の両方に接続する結節点でもあります。栄エリアで方角を見失ったら、まず森の地下街に戻れば栄駅の改札にたどり着けると覚えておくと安心です。
久屋大通の下がセントラルパーク地下街|単体で日本有数の規模
セントラルパーク地下街は1978年11月開業、延べ面積56,624平方メートルという名古屋市内最大の地下街です。久屋大通の真下、名古屋テレビ塔とその周辺の地下を南北に細長く伸びており、久屋大通駅と栄駅を結ぶ連絡通路として機能しています。
営業時間は10:00〜21:00(飲食店は21:30まで)で、日曜・祝日は1時間短縮営業になります。定休日は年始(1月1日・1月2日)と、2月・8月に各1日。ナチュラルテイストで統一された内装で、ファッションとグルメの店舗が充実しています。
| 住所 | 〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦3-15-13先 |
| 電話番号 | 052-961-6111 |
| 営業時間 | 10:00〜21:00(飲食店〜21:30)※日曜・祝日は1時間短縮 |
| 定休日 | 年始(1月1日・1月2日)、2月・8月に各1日 |
| 公式サイト | セントラルパーク公式サイト |
セントラルパーク地下街は南北約1キロの一本道です。方角を間違えて歩き出すと、久屋大通駅に着くはずが栄駅方面へ戻ってしまい、往復で15分以上を無駄にします。テレビ塔の直下あたりが中間地点なので、案内サインで「久屋大通駅」「栄駅」のどちらが前方かを必ず確認してから歩き始めてください。
栄駅から久屋大通駅までは、森の地下街を経由してセントラルパーク地下街に入れば、地上に出ずに移動できます。雨の日でも傘なしで移動できる区間として覚えておくと便利です。
伏見と金山にも小さな地下街がある
名駅・栄以外にも、伏見と金山に地下街があります。伏見地下街は1957年11月開業で延べ面積2,712平方メートル、金山地下街は1967年3月開業で延べ面積428平方メートルです。どちらも地下鉄駅と一体化した小規模な地下街になります。
この2か所は、名駅・栄のように「地下街を歩き回る」規模ではありません。駅の改札周辺に店舗が並ぶ形なので、乗り換えのついでに立ち寄る場所と考えるのが実態に近いでしょう。
それでも押さえておく価値があるのは、伏見地下街が1957年組だという点です。日本の地下街の黎明期に、名駅・栄と同時に伏見にも地下街が造られていたことは、名古屋がいかに早くから地下空間を活用してきたかを示しています。
地下で迷う人がつまずく4つの分岐点と回避のコツ
出口番号を見ずに階段を上がると100メートル以上ずれる
地下街で最も多い失敗が、出口番号を確認せずに近くの階段を上がってしまうことです。名古屋駅の地下出口は数が多く、隣の出口でも地上では100メートル以上離れている場合があります。
「とりあえず地上に出れば分かる」と考えて最寄りの階段を上がると、目的のビルが道路の反対側になり、横断歩道まで大回りすることになります。地下街の柱や壁には必ず出口番号が表示されているので、上がる前に番号と目的地を照合するのが確実です。
対策はシンプルで、地上の目的地が入っているビル名を先に確認し、そのビルに直結している地下街を目指すことです。大名古屋ビルヂングならダイナードやユニモール、ミッドランドスクエアならサンロード、JRセントラルタワーズならゲートウォークが対応します。
ビル直結の地下街まで行ければ、地上に出る必要すらないケースも少なくありません。名駅エリアの主要ビルは地下1階でつながっているため、雨の日は特にこのルートが効きます。
「名古屋駅」の改札は5社ぶんある
名古屋駅にはJR、名鉄、近鉄、地下鉄東山線、地下鉄桜通線の改札があり、それぞれ位置が異なります。地下街の案内サインでも「名鉄名古屋駅」「近鉄名古屋駅」と区別して表示されるため、単に「名古屋駅」を目指すと目的の改札に着けません。
名鉄・近鉄の改札に近いのはサンロード、地下鉄桜通線に近いのはユニモールとファッションワン、JRの桜通口に近いのはゲートウォーク、JRの太閤通口(新幹線口)に近いのはエスカという対応関係です。
特に急いでいるときは、この対応関係を先に決めてから地下に降りると迷いません。逆に地下でスマホの地図を見ながら歩くと、地下では位置情報の精度が落ちるため、かえって遠回りになることがあります。
補足として、名鉄名古屋駅は乗り場が特殊な構造で知られています。行き先ごとに停車位置が変わるため、改札にたどり着いた後もホーム上の案内表示を確認する時間を見込んでおくと安心です。
地下街の営業時間と出入口の開放時間は別物
意外と知られていないのが、地下街の「営業時間」と「出入口の開放時間」が別に設定されていることです。サカエチカでは物販店が10:00〜20:00、飲食店が11:00〜21:00である一方、出入口は7:00〜22:00(一部は7:00〜24:00)まで開いています。
- 通り抜けだけなら出入口の開放時間で判断する
- 買い物なら物販店の10:00開店を基準にする
- 食事ならエスカのカフェ7:00〜が最も早い
- 「20時までなら全部通れる」と思い込む
- 閉店後も通路は必ず通れると考える
- 日曜・祝日も平日と同じ時間だと思う
セントラルパーク地下街は日曜・祝日に1時間短縮営業となるため、休日の夜に買い物を予定していると、着いた時点で閉まっている可能性があります。休日の営業時間は平日より短いという前提で動くのが安全です。
また、地下街には年に数日の全館休業日があります。エスカは1月1日・2月第3木曜日・9月第2木曜日、セントラルパーク地下街は1月1日・1月2日と2月・8月に各1日です。旅行や出張の日程がこの日に当たっていないか、事前に確認しておくと確実です。
待ち合わせは「広場の名前」で指定するのが正解
地下街で人と待ち合わせるときは、「〇〇の入口」ではなく広場の名前を使うのが確実です。名古屋の地下街には、地元の人が共通認識として持っている待ち合わせ広場がいくつかあります。
栄エリアなら、サカエチカの大同特殊鋼Phenixスクエアと、森の地下街から地上に出たところにあるもちの木広場が代表格です。どちらも栄駅の改札から近く、初めての人でもたどり着けます。
名古屋駅エリアには、栄ほど強力な「共通の待ち合わせ広場」がありません。そのため、待ち合わせは「ゲートウォークの〇〇店の前」のように店舗名で指定するか、地上の金の時計・銀の時計を使うのが現実的です。地下で会う約束をするなら、地下街名と店舗名をセットで伝えるのが確実です。
シーン別の歩き方と、公式の地下街全体案内図を手に入れる方法
名古屋暮らしガイド調べ|主要地下街9か所の比較一覧
名古屋市の公表データと各地下街の公式サイトをもとに、主要な地下街を規模・開業年・営業時間で比較した表が以下です。数字を並べると、それぞれの性格の違いがはっきり見えてきます。
| 地下街 | エリア | 延べ面積 | 開業 | 営業時間の目安 |
|---|---|---|---|---|
| セントラルパーク | 栄 | 56,624㎡ | 1978年11月 | 10:00〜21:00 |
| エスカ | 名駅(新幹線口) | 29,180㎡ | 1971年12月 | 物販10:00〜20:30 |
| ユニモール | 名駅(桜通) | 27,364㎡ | 1970年11月 | 物販10:00〜20:00 |
| サカエチカ | 栄 | 13,887㎡ | 1969年11月 | 物販10:00〜20:00 |
| 森の地下街 | 栄 | 13,048㎡ | 1957年11月 | 店舗により異なる |
| サンロード | 名駅(名駅通) | 11,384㎡ | 1957年3月 | 10:00〜20:30 |
| ゲートウォーク | 名駅(桜通口) | 7,228㎡ | 1976年11月 | 10:00〜21:00 |
| ミヤコ地下街 | 名駅(錦通) | 3,646㎡ | 1963年9月 | 店舗により異なる |
| メイチカ | 名駅 | 2,993㎡ | 1957年11月 | 休業中(2026年9月4日再開予定) |
面積の数字は名古屋市の公表資料、営業時間は各地下街の公式サイトに基づいています。表を見ると、栄の3地下街だけで合計83,559平方メートルと、名駅9か所の合計を上回る規模であることが分かります。
栄が「広いのに迷いにくい」と言われるのは、この大きな面積が3つの地下街に整理されているからです。名駅は同じ面積帯を9つに分割しているため、接続点の数が多くなり、体感的な複雑さが増します。
公式の地下街全体案内図はPDFで公開されている
名古屋市は「名古屋駅地区地下街全体案内図」と「栄地区地下街全体案内図」をPDF形式で公開しています。市の地下街の概要ページから閲覧でき、9つ(名駅)・3つ(栄)の地下街の位置関係が1枚にまとまっているため、事前に目を通しておくと理解が早くなります。
地下街の全体案内図や面積・開業年などの一次情報は、以下の公式ページで確認できます。
・名古屋市公式ウェブサイト|地下街の概要(全体案内図PDF掲載)
・名古屋コンシェルジュ|名古屋の地下街特集<名駅編>
・名古屋コンシェルジュ|名古屋の地下街特集<栄編>
各地下街の公式サイトにも個別のフロアマップが用意されています。市の全体案内図で「どの地下街を通るか」を決め、各地下街のフロアマップで「どの店の前を通るか」を確認する二段構えが、最も迷いにくい準備です。
スマホで地下を歩く場合は、地下では電波や位置情報が不安定になりやすい点に注意してください。地上にいるうちに案内図のPDFをダウンロードしておくか、スクリーンショットを保存しておくと、通信が不安定でも確認できます。
雨の日・乗り換え時間・買い物|シーン別の使い分け
雨の日に名駅で移動するなら、ファッションワンを軸に東西へ抜けるルートが基本です。ユニモール経由なら大名古屋ビルヂングや名古屋三交ビルへ、サンロード経由ならミッドランドスクエアへ、いずれも傘を出さずに到達できます。
乗り換えで30分空いたときは、エスカが有力候補です。物販10:00〜20:30、レストラン10:00〜22:30と営業時間が長く、新幹線口の改札からすぐの位置になごやめしの店が並んでいます。名古屋駅の地下街でランチを取りたい場合の具体的な店選びは、こちらの記事も参考にしてください。

「名古屋駅でランチを食べたいけれど、人が多すぎてどこに入ればいいか分からない」「外は雨だし暑いし、できれば駅から濡れずに名古屋めしを食べたい」——名古屋駅に着い…
買い物中心なら栄エリアが向いています。サカエチカ71店舗に加え、森の地下街とセントラルパーク地下街、さらに名古屋三越やスカイルなどの商業施設が地下でつながっているため、1か所に長く滞在できます。栄駅から久屋大通駅まで歩いても地上に出る必要がありません。
平日昼間に動けない人は、営業時間の長さで選ぶのが現実的です。夜21時台まで営業しているのはエスカのレストラン(22:30まで)、セントラルパーク地下街(飲食21:30まで)、ゲートウォーク(21:00まで)。20時で閉まる地下街も多いので、退勤後に立ち寄るなら行き先を絞っておくと空振りしません。
まとめ|名古屋の地下街つながり方と全体図の要点
名古屋の地下街のつながり方は、一見すると迷路のようですが、地上の通りの真下に地下街が1本ずつ走っているという原則を知れば、全体図はかなりシンプルに読めます。桜通の下がユニモール、名駅通の下がサンロード、錦通の下がミヤコ地下街、広小路通の下がサカエチカ、久屋大通の下がセントラルパーク地下街。この対応関係が頭に入っていれば、地下でも方角を見失いません。
名古屋駅エリアは9つの地下街が密集し、JR名古屋駅の真下を東西に貫くファッションワンが背骨の役割を果たしています。新幹線口側のエスカから桜通口側のゲートウォークまで、地上の信号を渡らずに移動できるのはこの通路のおかげです。ただしメイチカは2026年9月4日のリニューアルオープンまで休業中なので、古い案内図を頼りに歩くと行き止まりに当たります。
栄エリアは、サカエチカ・森の地下街・セントラルパーク地下街の3つがJ字型に連なり、栄駅から久屋大通駅まで地下だけで歩けます。単体では名古屋市内最大のセントラルパーク地下街も南北一本道なので、進む方角さえ合っていれば迷いにくい構造です。待ち合わせは大同特殊鋼Phenixスクエア(旧クリスタル広場)やもちの木広場を使うのが確実です。
最初の一歩としておすすめしたいのが、名古屋市が公開している地下街全体案内図のPDFを、地上にいるうちにスマホへ保存しておくことです。地下では位置情報が不安定になりやすいため、オフラインでも見られる1枚があるだけで安心感がまるで違います。名駅版と栄版の2枚を入れておけば、名古屋の地下でおおむね困ることはなくなります。
なお、営業時間や定休日は変更されることがあります。訪問前には各地下街の公式サイトで最新情報をご確認ください。

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