丸い顔にどっしりした体つき、そして不機嫌そうにも見える独特の表情。SNSで一気に知名度を上げたマヌルネコに、名古屋の東山動物園(東山動植物園)では実際に会うことができます。しかも2025年には23年ぶりとなる3つ子が誕生し、園内で会える頭数は中部地方でも屈指の規模になりました。
ただ、いざ足を運んだ人からよく聞こえてくるのが「展示場所がわからなかった」「行ったけれど姿が見えなかった」という声です。マヌルネコは警戒心が強く、展示場と非公開の寝室を自由に行き来しているため、時間帯によっては本当に姿がないこともあります。つまり、場所と時間の2つを事前に押さえておくかどうかで、体験の満足度がはっきり変わる動物なのです。
この記事では、東山動物園のマヌルネコがいる正確な展示場所、現在飼育されている5頭それぞれのプロフィール、会える確率を上げる時間帯と季節、そして2026年10月1日から実施される観覧料の改定内容まで、公式発表をもとに整理しました。訪問前の5分で読み切れる内容にまとめています。
・マヌルネコの展示場所は本園「食肉小獣舎」。正門からの歩き方も解説
・現在会えるのは5頭。ノブ・ヤス・ミーニャ・エル・ハニーの見分け方
・姿が見やすいのは開園直後と閉園前。もふもふのピークは冬
・観覧料は2026年10月1日から大人500円→800円に改定
東山動物園のマヌルネコは本園「食肉小獣舎」にいる|正門からの最短ルート

展示場所はコアラ舎の先、ハクビシンとスナドリネコの間
東山動物園でマヌルネコが展示されているのは、本園エリアにある「食肉小獣舎」です。2025年8月6日に3頭の仔を公開した際も、公式発表で公開場所として本園食肉小獣舎が明記されました。園内マップでゾウやコアラのような大型の目玉展示ばかり探していると見落としやすい、小型の獣舎が並ぶ一角にあります。
食肉小獣舎は名前のとおり、小型の食肉目を集めた屋内型の展示施設です。マヌルネコの展示スペースはハクビシンとスナドリネコの展示に挟まれた位置にあり、通路にはベンチとテーブルが置かれています。マヌルネコは動きが少ない時間も長いため、腰を下ろして待てる環境があるのは大きな利点です。
注意したいのは、園内が本園と北園に分かれており、植物園エリアも合わせるとかなりの広さがあることです。マヌルネコだけを目当てに来た場合、園内マップを見ずに歩き回ると往復で20分以上ロスすることもあります。入園時に正門で園内マップを受け取るか、公式サイトの園内MAPをスマホで開いてから歩き出すのが確実です。
なお食肉小獣舎は屋内展示のため、天候に左右されずに観察できます。真夏の炎天下や真冬の風の強い日でも、ここだけは落ち着いて見られるという点は、他園の屋外展示との大きな違いです。
正門から食肉小獣舎まで、迷わない歩き方
地下鉄でアクセスする多くの人が使うのが正門です。正門を入ったら右手方向へ進み、コアラ舎を通過した先に食肉小獣舎があります。徒歩の目安は5分前後で、途中に大きな分岐が少ないため、方向さえ間違えなければ迷いにくいルートです。
地下鉄東山公園駅3番出口を出て、案内表示に従い正門へ(徒歩3分)
正門で観覧券を購入し入園。園内マップを受け取る
入園後は右手方向へ。コアラ舎を過ぎた先が食肉小獣舎(徒歩5分前後)
開園直後の9時台は、正門前に入園待ちの列ができることがあります。とくに繁殖のニュースが流れた直後や連休中は、開園5分で食肉小獣舎の前に人だかりができるほどの人気ぶりでした。混雑期に確実に見たいなら、開園時刻の9時より前に正門に並び、入園後は寄り道せず食肉小獣舎へ直行するのが有効です。
逆に、園内の他の動物をひととおり見てから最後にマヌルネコへ向かうプランは、閉園間際の時間に当たるため活動的な姿を見られる可能性があります。ただし入園および入園券の発売は16時30分までなので、遅い時間から入る場合は逆算が必要です。
北園門・星ヶ丘門から入った場合の回り方
東山動植物園には正門のほかに、北園門、星ヶ丘門、上池門などの出入口があります。マヌルネコがいる食肉小獣舎は本園側にあるため、北園門や星ヶ丘門から入ると距離が長くなる点は覚えておきたいところです。
星ヶ丘門は地下鉄東山線の星ヶ丘駅6番出口から徒歩7分で、こちらは植物園エリアへのアクセスに便利な入口です。植物園から動物園本園まで歩くと、園内の高低差もあるため相応の時間がかかります。マヌルネコ最優先なら、迷わず東山公園駅と正門の組み合わせを選ぶのが合理的です。
一方、車で来園して北園門前の駐車場に停めた場合は、北園から本園へ抜けるルートになります。北園にはアメリカバイソン舎向かいのショップやフードコートもあるため、グッズ購入と食事を先に済ませ、本園の食肉小獣舎を後半に持ってくる組み立てが動きやすくなります。
園内には有料のスカイビュートレインも走っていますが、運行区間は限られています。移動時間を短縮する目的で乗る場合は、乗り場と降り場が目的地に近いかを事前に確認しておくと無駄がありません。
「いない」と思ったら確認したい3つのポイント
食肉小獣舎に着いたのに姿が見えない、というのはマヌルネコ観察でよくある状況です。まず確認したいのが、展示スペースの岩陰や高い位置の棚です。マヌルネコは岩の隙間や物陰に身を潜める習性があり、ガラス越しに正面からだけ見ていると視界に入らないことがあります。
次に、掲示物のチェックです。体調や天候によって展示を中止している場合、獣舎前に掲示が出ます。掲示がない場合は展示中であり、単にバックヤードの寝室に引っ込んでいるだけという可能性が高くなります。公式アカウントでも「運動場にいない時はバックヤードでお昼寝しています」と案内されています。
3つ目は、時間をおいて再訪することです。マヌルネコは寝室と展示場を自由に行き来しているため、30分後、1時間後に戻ると出てきていることがあります。園内を1周してから戻る動線を最初から組んでおけば、1回の来園で2回チャンスを作れます。
この「戻ってこられる設計」ができるかどうかが、満足度を分ける実務的なコツです。マヌルネコを最初と最後の2回見に行く前提でルートを組むと、空振りのリスクを大きく減らせます。
| 住所 | 〒464-0804 名古屋市千種区東山元町3-70 |
| 電話番号 | 052-782-2111 |
| 開園時間 | 9:00〜16:50(入園および入園券の発売は16:30まで) |
| 休園日 | 毎週月曜日(祝日・振替休日の場合は直後の平日)、12月29日〜1月1日 |
| 観覧料 | 大人(高校生以上)500円/中学生以下無料 ※2026年10月1日から大人800円 |
| 駐車場 | あり(1,600台・8:45〜17:00) |
| アクセス | 地下鉄東山線 東山公園駅3番出口から徒歩3分 |
| 公式サイト | 東山動植物園 公式サイト |
会えるのは5頭|ノブ・ヤス・ミーニャ・エル・ハニーそれぞれの素顔
三英傑にちなんだ名前を持つ兄弟、ノブとヤス
2025年5月26日(推定)に生まれた3頭のオスは、愛称投票を経て「ノブ」「ヒデ」「ヤス」と命名されました。織田信長・豊臣秀吉・徳川家康という、愛知ゆかりの三英傑に由来する名前です。2025年10月には命名式も開催され、地元メディアでも大きく報じられました。
このうちヒデは2026年6月10日に旭山動物園へ転出したため、東山で会えるのはノブとヤスの2頭です。2頭は成長後も一緒に暮らしており、同じ展示スペースで並ぶ姿や、追いかけ合う様子を見られることがあります。単独行動を好む成獣とは違い、兄弟同士のやりとりが観察できるのは幼い個体ならではの見どころです。
見分けについては、2頭とも同じ両親から生まれた兄弟のため、体色や模様だけで判別するのは簡単ではありません。獣舎前の掲示や飼育員による解説があるときは、その情報を頼りにするのが確実です。判別しきれなくても、じゃれ合う2頭の動きそのものが十分に見ごたえのある光景になります。
幼い個体は成獣より活動時間が長い傾向があり、日中でも動いている場面に出会える可能性があります。マヌルネコの動く姿を見たい人にとって、ノブとヤスの存在は東山を選ぶ理由のひとつになっています。
母ミーニャと父エル|2頭の来園歴
3頭の母親であるミーニャは、2021年3月28日生まれのメスです。2023年12月24日に2歳で東山動植物園へ仲間入りし、翌年1月から一般公開が始まりました。来園から約1年半で出産にいたったことになります。
父親のエルは2019年4月22日生まれのオスで、2021年1月19日に来園しました。ミーニャよりも先に東山で暮らしていた個体で、東山のマヌルネコ飼育を支えてきた1頭です。
マヌルネコは縄張り意識が強く、繁殖期以外は基本的に単独で生活する動物です。そのためミーニャとエル、そして仔たちは同じ獣舎の中でも別々のスペースで管理されています。2025年11月には仔3頭が親から独立して別の展示場へ移り、親子が分かれて暮らす体制に移行しました。
つまり「今日はどの個体が展示場に出ているか」は日によって変わります。全頭を一度に見られるわけではないという前提を持っておくと、期待とのギャップを感じにくくなります。
2013年から東山にいる最年長のハニー
東山のマヌルネコで最も長く暮らしているのが、メスのハニーです。2012年4月21日に埼玉県こども動物自然公園で生まれ、2013年3月8日に東山動植物園へ来園しました。10年以上にわたって東山で暮らしている、いわば古参の個体です。
マヌルネコの寿命は野生下で約6〜8年、飼育下では10年以上とされています。ハニーはその飼育下の寿命を上回る年数を重ねており、高齢個体ならではの落ち着いた佇まいが特徴です。若い個体のような激しい動きは少ないものの、じっくり観察したい人には見ごたえがあります。
高齢個体は体調管理の観点から展示時間が限られる場合があります。ハニーを目当てにする場合は、獣舎前の掲示や公式サイトの新着情報を確認してから向かうと空振りを避けやすくなります。
なおハニーの生年月日と来園日は公式ニュースではなく飼育記録をまとめた資料に基づく情報のため、詳細を確認したい場合は園に問い合わせるのが確実です。
ヒデは2026年6月に旭山動物園へ転出した
2026年5月に東山動植物園が発表したとおり、3つ子の1頭であるヒデは2026年6月10日に北海道の旭山動物園へ転出しました。動物園同士で個体を移動させるのは、血縁の偏りを防ぎ、種として健全な繁殖計画を維持するための一般的な取り組みです。
この転出により、東山動植物園が飼育するマヌルネコは5頭(オス3頭・メス2頭)となりました。内訳はオスがエル・ノブ・ヤス、メスがミーニャ・ハニーです。「東山に行けば3つ子全員に会える」という情報は2026年6月時点で古くなっているため、注意が必要です。
| 個体名 | プロフィール |
|---|---|
| エル(オス) | 2019年4月22日生まれ/2021年1月19日来園/3つ子の父親 |
| ミーニャ(メス) | 2021年3月28日生まれ/2023年12月24日来園/3つ子の母親 |
| ノブ(オス) | 2025年5月26日生まれ/2025年8月6日から公開 |
| ヤス(オス) | 2025年5月26日生まれ/ノブと同じ展示場で暮らす |
| ハニー(メス) | 2012年4月21日生まれ/2013年3月8日来園/東山の最年長 |
| ヒデ(オス) | 2025年5月26日生まれ/2026年6月10日に旭山動物園へ転出 |
23年ぶりの繁殖成功|2025年に3頭が生まれるまで

2025年5月26日、東山で3頭の仔が誕生
東山動植物園でマヌルネコの仔が誕生したのは、2025年5月26日(推定)のことでした。母親はミーニャ、父親はエル。生まれたのは3頭で、全てオスでした。公式発表によれば、東山動植物園でのマヌルネコの出産は2002年以来、実に23年ぶりの出来事です。
誕生直後の期間、母仔は寝室内でビデオ監視のもとに管理され、一般公開はされていませんでした。マヌルネコの仔は感染症に弱く、育児放棄のリスクもあるため、公開のタイミングは慎重に判断されます。園は「赤ちゃんの公開日等については、あらためてお知らせします」と発表し、成長を見守る方針をとりました。
23年という間隔は、この動物の繁殖がいかに難しいかを物語る数字です。1組のペアを揃えれば繁殖できるという単純な話ではなく、個体同士の相性、季節、飼育環境、母親の育児経験など、多くの条件が重なって初めて成立します。
だからこそ、いま東山で幼い個体を見られる状況は、動物園にとっても来園者にとっても特別な時期といえます。
公開は2025年8月6日9時から、本園食肉小獣舎で
誕生から約2か月半を経て、東山動植物園は2025年8月6日(水)9時から、3頭の仔の公開を開始しました。公開場所は本園の食肉小獣舎です。公開初日は開園5分で獣舎前に人だかりができるほどの反響があり、地元テレビ局も取材に訪れました。
生後2〜3か月の時期は、成獣と比べて動きが活発で、兄弟同士でじゃれ合う姿が見られる貴重な期間です。この時期を狙って来園した人は、マヌルネコらしからぬ機敏な動きを目にすることができました。
ただし公開初期は「運動場にいない時はバックヤードでお昼寝しています」と園から案内が出ており、常に見られる状態ではありませんでした。仔であっても展示場と寝室を行き来する点は成獣と変わりません。
現在は3頭のうちヒデが転出し、ノブとヤスが引き続き公開されています。誕生から1年以上が経ち体格も成獣に近づいていますが、若い個体特有の活発さは残っています。
愛称投票と命名式で「三英傑」に決まるまで
3頭の愛称は、来園者などによる投票で決められました。用意された複数の候補のなかから選ばれたのが、愛知ゆかりの三英傑にちなむ「ノブ」「ヒデ」「ヤス」という組み合わせです。2025年10月には命名式が開催され、正式に名前が発表されました。
愛称投票は動物園がよく行う来園促進の取り組みですが、名古屋らしいネーミングが選ばれた点が話題になりました。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康という3人の名を3つ子に割り当てる発想は、地元の歴史文化と結びつくものです。
マヌルネコの命名にあたっては、生息地であるモンゴル語やロシア語由来の名前が使われることも多く、東山のミーニャやエルもその系譜にあります。そのなかで日本の戦国武将由来の名前が並ぶのは、東山ならではの個性といえます。
「マヌル」はモンゴル語で「小さいヤマネコ」を意味します。学名は Otocolobus manul。体長は約50〜65cm、体重は2〜5kgと家猫と大きく変わらないサイズですが、細く長い体毛が密に生えているため、実際よりも太って見えるのが特徴です。
マヌルネコの繁殖が難しいとされる理由
マヌルネコは、飼育下での繁殖が難しい動物として知られています。理由のひとつが、仔の免疫の弱さです。標高の高い乾燥した高地に生息する動物のため、病原体の少ない環境に適応しており、飼育下では感染症への抵抗力の面で課題を抱えやすいとされています。
もうひとつが、繁殖期の限定です。マヌルネコの発情期は年に1回、しかも数日程度と短いとされ、そのわずかな期間に相性の合うペアを引き合わせる必要があります。単独性が強く縄張り意識も強いため、ペアリング自体が容易ではありません。
国内の各園はこうした条件を踏まえ、血統管理をしながら個体の移動と繁殖計画を進めています。ヒデが旭山動物園へ転出したのも、この計画の一環と位置づけられます。1頭の移動が、日本全体のマヌルネコ飼育の未来につながっているわけです。
マヌルネコがどのような環境で暮らす動物なのかを知っておくと、獣舎の作りや飼育の工夫も違って見えてきます。生息地の環境については、こちらの記事で詳しく解説しています。

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寝てばかりで見られない?会える確率を上げる時間帯と季節
薄明薄暮性だから、開園直後と閉園前がねらい目
マヌルネコは薄明薄暮性、つまり夜明けと夕暮れの時間帯に活発になる動物です。日中、とくに昼過ぎは休息時間にあたり、岩陰や寝床で動かないことが多くなります。この習性を知っているかどうかで、観察の成果は大きく変わります。
東山動植物園の開園時間は9時から16時50分までです。したがって狙い目は、開園直後の9時〜10時ごろと、閉園前の15時〜16時ごろの2つの時間帯になります。この2つの時間帯にマヌルネコの展示場所へ行く前提で1日のルートを組むのが、最も再現性の高い作戦です。
具体的には、開園と同時に食肉小獣舎へ直行して1回目の観察、その後に園内の他の動物を回り、15時以降にもう一度食肉小獣舎へ戻る動線です。往復の負担はありますが、正門から徒歩5分前後の位置にあるため、想像するほど大きな遠回りにはなりません。
逆に、11時から14時ごろだけの滞在では、姿を見られない可能性が高くなります。滞在時間が短い人ほど、時間帯の選択が結果を左右します。
もふもふのピークは12月〜2月の冬毛シーズン
マヌルネコの魅力といえば、密度の高い被毛です。毛の長さは約7cmでネコ科のなかでも最長級、1平方cmあたり約9,000本という密度を持つとされます。この毛量が、あの丸くどっしりしたシルエットを作り出しています。
その被毛が最も充実するのが、冬毛が生えそろう12月から2月にかけての時期です。逆に夏は毛が抜けてシルエットがすっきりし、SNSで見るような姿とは印象が変わります。写真を撮りたい人ほど、訪問時期は冬を選ぶ価値があります。
加えて、マヌルネコは寒冷地に適応した動物のため、冬のほうが活動的になる傾向があります。夏場は暑さで寝室に引っ込んでいる時間が長くなりがちです。「もふもふ度」と「動いている確率」の両面で、冬は理にかなった選択といえます。
ただし冬の平日は、園全体の来園者が少なく落ち着いて観察できる一方、日没が早く閉園時間も相対的に近く感じられます。16時50分の閉園と16時30分の入園締切を意識して、余裕を持った到着を心がけたいところです。
【失敗パターン】昼過ぎに立ち寄って空の展示場を見て帰る
よくある失敗が、他の観光スポットを回ったあと、午後1時ごろに東山動物園へ立ち寄り、マヌルネコの展示場に姿がないまま帰ってしまうケースです。原因は単純で、マヌルネコの休息時間帯とちょうど重なってしまうためです。
対策は2つあります。ひとつは、来園時間そのものを開園直後か15時以降にずらすこと。もうひとつは、昼に着いてしまった場合でも一度で諦めず、園内を1周してから閉園前にもう一度戻ることです。30分〜1時間の間隔をあけると、寝室から出てきている場合があります。
また、獣舎前に展示中止の掲示が出ていないかも確認しておきたいポイントです。掲示があれば当日は展示していないという意味なので、待っても出てきません。掲示がないなら、待つ価値があります。
訪問の目的がマヌルネコである場合、この動物を「行けば必ず見られるもの」とは考えず、「時間を味方につけて会いに行くもの」と捉えておくと、当日の判断がぶれません。
- 開園直後の9時〜10時ごろ
- 閉園前の15時〜16時ごろ
- 冬毛がそろう12月〜2月
- 1日のうち2回、時間をあけて訪問
- 11時〜14時だけの短時間滞在
- 真夏の日中
- 展示中止の掲示を見ずに待ち続ける
- 1回見て姿がないまま帰る
実は、雨の日こそチャンスになる
意外と知られていませんが、マヌルネコ目当ての訪問に限れば、雨の日はむしろ好条件です。食肉小獣舎は屋内型の展示施設のため、雨に濡れずに観察できます。屋外展示の動物が多い動物園において、天候の影響を受けにくい展示は貴重です。
さらに、雨の日は来園者が減るため、ガラス前で長く粘っても後ろがつかえにくくなります。マヌルネコは動きを待つ時間が長い動物なので、この「粘れる環境」は観察の質を直接押し上げます。
シーン別に考えると、使い分けはこうなります。小さな子ども連れなら、屋内で落ち着いて見られる開園直後の平日。写真をじっくり撮りたいなら、冬の平日または雨の日。名古屋観光のついでに短時間だけ立ち寄るなら、正門から近い立地を活かして開園直後に直行する。遠方から一度きりの訪問なら、開園直後と閉園前の2回に分けて確率を上げる、という組み立てです。
夏の夜には、夜間開園イベントも実施されています。普段とは違う時間帯の園内を歩ける機会なので、日程が合えば選択肢に入れる価値があります。

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観覧料は2026年10月1日から800円へ|9月中に動くと差が出る理由

現行の観覧料は大人500円、中学生以下は無料
東山動植物園の観覧料は、大人(高校生以上)が500円です。中学生以下は無料で、中学生の場合は学生証の提示が求められます。動物園と植物園、スカイタワーを擁する規模の施設としては、全国的に見ても手ごろな水準に設定されています。
名古屋市在住の65歳以上の方は100円で入園できます。団体割引もあり、有料30名以上で450円、有料100名以上で400円です。スカイタワーとの共通券は640円、年間パスポート(定期観覧券)は2,000円という設定です。
この料金設定であれば、年間パスポートは4回入園すれば元が取れる計算になります。マヌルネコは1回の来園で必ず見られるとは限らない動物なので、名古屋近郊に住んでいて何度も通いたい人には現実的な選択肢です。
なお身体障害者手帳や特定医療費受給者証などをお持ちの方の減免制度も設けられています。
2026年10月1日からの改定内容を一覧で確認
東山動植物園は2026年3月に料金改定を発表し、2026年10月1日から観覧料と駐車場料金を引き上げることを明らかにしました。大人の観覧券は500円から800円へと変わります。一方で、中学生以下が無料である点は改定後も変わりません。
以下は公式発表のPDFをもとに、名古屋暮らしガイドで新旧料金を整理した比較表です。
| 区分 | 現行(2026年9月30日まで) | 改定後(2026年10月1日から) | 差額 |
|---|---|---|---|
| 観覧券 大人 | 500円 | 800円 | +300円 |
| 観覧券 中学生以下 | 無料 | 無料 | 改定なし |
| 年間パスポート 大人 | 2,000円 | 3,200円 | +1,200円 |
| スカイタワー共通券 大人 | 640円 | 880円 | +240円 |
| 市内在住65歳以上 観覧券 | 100円 | 200円 | +100円 |
| 駐車場 普通自動車 | 800円 | 1,000円 | +200円 |
※東山動植物園「料金改定のお知らせ」(2026年3月発表)をもとに名古屋暮らしガイドで作成
年間パスポートは9月中に買えば有効期限まで使える
料金改定の発表には、来園者にとって重要な経過措置が記載されています。2026年9月30日までに購入したチケットは、2026年10月1日以降も差額の支払いなく入園できます。年間パスポートも同様で、記載の有効期限までそのまま使用できます。
これは実務的にかなり大きな意味を持ちます。2026年9月中に2,000円で年間パスポートを購入すれば、10月以降の1年間を改定前の価格で通えることになるからです。改定後価格は3,200円なので、差は1,200円です。
マヌルネコのように「行っても見られないことがある」動物を目当てにする場合、年間パスポートの価値は単なる回数割引にとどまりません。空振りしても損をした気分になりにくく、気軽に何度でも足を運べるようになります。名古屋市内や近郊に住んでいる人ほど、9月中の購入を検討する価値があります。
ただしパスポートには有効期限があるため、購入日から逆算して自分が実際に通える期間かどうかを考えておくことも必要です。
2026年9月30日までに購入した観覧券・年間パスポートは、10月1日以降も差額なしで使えます。年間パスポートは現行2,000円、改定後3,200円。9月中に購入すれば1,200円分の差を先取りできる計算です。
一日乗車券・ドニチエコきっぷを持っていれば割引になる
地下鉄で来園する場合、名古屋市交通局の一日乗車券やドニチエコきっぷを提示すると観覧料が割引になります。現行では大人500円から100円引きの400円です。改定後は改定後料金を基準に割引が適用され、公式発表では大人800円が640円になる例(160円引き)が示されています。
ドニチエコきっぷは土日祝と毎月8日に使える1日乗車券で、地下鉄と市バスが乗り放題になります。東山公園駅まで往復するだけでも運賃を考えると使い道があり、そこに観覧料の割引が加わる形です。
名古屋観光で複数のスポットを回る日程なら、券の購入自体が移動費の節約につながります。マヌルネコを見に行く日を土日祝に設定できるなら、ドニチエコきっぷとの組み合わせは検討する価値があります。
割引を受けるには入園時に窓口で券を提示する必要があります。券売機で観覧券を買ってしまうと割引が適用されないため、購入前に有人窓口を確認してください。
東山動物園のマヌルネコに会いに行くアクセス|地下鉄3分、車は1,600台
地下鉄東山線 東山公園駅3番出口から徒歩3分
最も確実なアクセスは、地下鉄東山線の東山公園駅を使うルートです。3番出口から正門までは徒歩3分で、道中には案内表示も出ています。名古屋駅から東山線1本で乗り換えなしという点も、初めて訪れる人には安心材料です。
マヌルネコがいる食肉小獣舎は本園にあり、正門から入るのが最短です。つまり東山公園駅と正門の組み合わせが、駅からマヌルネコまでの総移動時間を最小にする選択になります。駅を出てから展示場に着くまで、およそ10分弱と考えておけば大きく外れません。
混雑期は正門の券売所に列ができます。開園前に到着したい場合は、東山公園駅に8時40分ごろ着く電車を目安にすると余裕を持って並べます。
帰りも同じルートを使えますが、園内の他の門から出ると駅までの距離が伸びます。地下鉄で帰る予定なら、退園時も正門を使うのが無難です。
星ヶ丘駅6番出口ルートが向いているケース
もうひとつの地下鉄ルートが、東山線の星ヶ丘駅です。6番出口から徒歩7分で、こちらは植物園側の星ヶ丘門に近い入口になります。植物園やスカイタワーを主目的にする人に向いたルートです。
ただしマヌルネコ目当てで星ヶ丘門から入ると、園内をかなり歩いてから本園にたどり着くことになります。園内には高低差もあるため、体力的な負担も無視できません。マヌルネコ最優先なら、迷わず東山公園駅を選ぶのが合理的です。
一方で、星ヶ丘駅周辺には商業施設が多く、来園前後の食事や買い物には便利です。マヌルネコを見たあとに星ヶ丘方面へ抜けて食事をする、という組み立てなら星ヶ丘門を出口として使う価値があります。
園内には東山動植物園を代表する動物たちが数多く暮らしています。マヌルネコを見たあとに時間が余るなら、こちらの人気者にも足を運んでみてください。

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車で行く場合の駐車場料金と利用時間
東山動植物園には合計1,600台分の駐車場があり、正門前駐車場、北園門前駐車場、新池駐車場、スカイタワー前駐車場、星が丘駐車場など複数の場所に分散しています。利用時間は8時45分から17時までです。
料金は現行で普通自動車1回800円、大型自動車1回2,000円、自動二輪車等1回400円です。2026年10月1日からはそれぞれ1,000円、2,500円、500円に改定されます。1回あたりの料金制なので、長時間滞在するほど割安になる仕組みです。
マヌルネコの展示場所である本園食肉小獣舎に最も近いのは正門前駐車場です。ただし正門前は人気が高く、休日は早い時間に満車になります。
駐車場の利用開始が8時45分である点にも注意が必要です。開園の9時に合わせて動く場合、駐車場が開く時刻とほぼ同時になるため、それより早く着いても入庫を待つことになります。
駐車場の利用時間は17時までです。閉園が16時50分のため、退園後すぐに出庫しないと時間が迫ります。園の奥まで歩いてから駐車場へ戻る動線になる場合は、閉園時刻より早めに切り上げる計画にしておくと安心です。
【失敗パターン】休日に正門前へ直行して満車で足止め
車での来園でよくある失敗が、休日の午前中に正門前駐車場を目指して走り、満車の表示で入れず、周辺で空き待ちの列に並んでしまうケースです。マヌルネコが活動的な開園直後の時間帯を、駐車場探しで丸ごと使ってしまうことになります。
対策は、正門前にこだわらないことです。園内には複数の駐車場があり、本園から少し離れた場所であれば比較的空いていることがあります。歩く距離は増えますが、開園直後の時間を確保できるメリットのほうが大きくなります。
もうひとつの対策は、そもそも車を使わないことです。東山公園駅から徒歩3分という立地は地下鉄との相性が良く、駐車場料金も不要になります。改定後は普通自動車1回1,000円になるため、家族の人数によっては地下鉄のほうが総額で安くなる場合もあります。
どうしても車が必要な場合は、開園時刻の30分前には現地周辺に着いておく計画にしておくと、選択肢に余裕が生まれます。
グッズ・全国の飼育園・記念日|マヌルネコをもっと楽しむ
園内ショップで買えるマヌルネコグッズ
東山動植物園にはいくつかのショップがあり、マヌルネコのグッズも扱われています。北園のアメリカバイソン舎向かいにあるショップは、ぬいぐるみやオリジナルグッズ、文房具、お菓子などの品ぞろえが幅広いことで知られています。営業時間は9時から16時45分までです。
マヌルネコ関連の商品としては、寝そべりLサイズのぬいぐるみ(約50cm)が4,400円、生息地トートバッグが1,100円という価格帯の品が紹介されています。ただしグッズは入れ替わりがあるため、来園時に同じ商品があるとは限りません。
買い物のタイミングにも工夫の余地があります。ぬいぐるみのような大きな商品を先に買うと、その後の園内散策で荷物になります。園内にはコインロッカーもありますが、退園前にショップへ立ち寄る動線にしておくほうが身軽です。
マヌルネコの人気は繁殖ニュース以降さらに高まっており、限定品や人気商品は品切れになることもあります。目当ての商品がある場合は、来園日の早い時間に在庫を確認しておくのが確実です。
行けない日はオンラインストア「ZOOBO GATE」
遠方に住んでいる人や、買い忘れてしまった人に向けて、東山動植物園はオフィシャルの通販サイト「ZOOBO GATE(ズーボゲート)」を運営しています。従来は園内店舗でしか買えなかったオリジナルグッズも取り扱われています。
オンラインストアの利点は、園内での買い物時間を気にせず、じっくり選べることです。動物園の滞在時間は限られるため、観察に集中して買い物は帰宅後に、という使い分けも成り立ちます。
一方で、園内でしか手に入らない商品や、通販には並ばない商品もあります。どうしても現物を見て選びたい場合や、来園の記念として買いたい場合は、園内ショップで実物を確認するのが確実です。
マヌルネコに会える動物園は全国8か所
日本国内でマヌルネコを飼育している施設は、2026年5月時点で8か所とされています。北海道から兵庫まで各地に分散しており、東山動植物園は中部地方で唯一の飼育施設です。名古屋という立地は、東海・北陸圏から見て貴重な選択肢になっています。
| 施設名 | 所在地 | 飼育個体 |
|---|---|---|
| 旭山動物園 | 北海道旭川市 | グルーシャ、ヒデ |
| 恩賜上野動物園 | 東京都台東区 | クリョン、プリームラ |
| 野毛山動物園 | 神奈川県横浜市 | フィーガ |
| 埼玉県こども動物自然公園 | 埼玉県東松山市 | ロータス、オリーヴァ、オト |
| 那須どうぶつ王国 | 栃木県那須郡 | ナゴム、アブリコース |
| 東山動植物園 | 愛知県名古屋市 | エル、ミーニャ、ノブ、ヤス、ハニー |
| 神戸どうぶつ王国 | 兵庫県神戸市 | ナル、アズ、メイ |
| 神戸市立王子動物園 | 兵庫県神戸市 | イーリス |
※2026年5月時点の情報。個体の在・不在や展示状況は変わることがあります
個体の移動は珍しくありません。東山生まれのヒデが旭山動物園へ移ったように、繁殖計画に沿って各園の間で個体が行き来しています。「あの園にいたはずの個体がいない」ということは起こり得るため、特定の個体に会いたい場合は各園の最新情報を確認してから出かけるのが確実です。
4月23日は「国際マヌルネコの日」
毎年4月23日は「国際マヌルネコの日」です。マヌルネコの保護と調査を目的として設立されたPICA(マヌルネコ国際保全同盟)が、2019年に制定しました。この日に合わせて、国内の飼育園でも理解を深めるためのイベントが行われることがあります。
マヌルネコは中央アジアの高地に生息し、生息環境の変化や餌となる小動物の減少といった課題に直面しているとされています。動物園での飼育と繁殖は、こうした種の存続に向けた取り組みの一部でもあります。
4月下旬は冬毛から夏毛へ移行する時期にあたるため、もふもふの見ごたえという点では冬に劣ります。それでもイベントに合わせた解説や特別な展示に触れられる可能性があるため、開催情報を確認して訪問日を決めるのもひとつの方法です。
最新の情報は以下の公式サイトでご確認ください。
・東山動植物園 開園時間・休園日・入園料
・東山動植物園 交通案内
・東山動植物園 料金改定のお知らせ(2026年10月1日から)
・東山動植物園 動物園の仲間たち「マヌルネコ」
・東山動植物園 マヌルネコのヒデが転出します
まとめ|東山動物園のマヌルネコに会うために押さえる5つのこと
東山動物園のマヌルネコは、場所と時間の2点を押さえておけば、会える確率を大きく高められる動物です。展示場所は本園の食肉小獣舎で、正門から入って右手へ進みコアラ舎を過ぎた先。屋内展示なので、天候に関係なく落ち着いて観察できます。
現在会えるのは、父エル、母ミーニャ、2025年生まれのノブとヤス、そして2013年から東山で暮らす最年長のハニーの5頭です。3つ子の1頭だったヒデは2026年6月10日に旭山動物園へ転出しました。23年ぶりの繁殖で生まれた若い個体に会えるのは、いまだからこその状況です。
訪問計画を立てるうえで押さえたい要点をまとめます。
- 展示場所は本園「食肉小獣舎」。ハクビシンとスナドリネコの間にある
- 会いやすいのは薄明薄暮性に合わせた9〜10時と15〜16時の2つの時間帯
- 姿がないときは掲示を確認し、時間をあけて再訪する動線を組む
- もふもふのピークは冬毛がそろう12月〜2月
- 観覧料は現行大人500円、2026年10月1日から800円(中学生以下は無料のまま)
- 2026年9月30日までに買った年間パスポート(2,000円)は有効期限まで使える
- アクセスは地下鉄東山線 東山公園駅3番出口から徒歩3分が最短
最初の一歩としておすすめしたいのは、訪問日を決める前に東山動植物園の公式サイトで新着情報を確認することです。マヌルネコは個体の転出入や展示状況の変更が起こりやすく、その情報は公式サイトの新着ニュースに掲載されます。そのうえで、開園時刻の9時に正門にいられる日程を選べば、準備としてはほぼ十分です。
名古屋近郊に住んでいる方は、2026年9月中の年間パスポート購入も検討する価値があります。マヌルネコは一度で会えるとは限らない相手ですが、何度でも通える状態にしておけば、そのハードルは一気に下がります。
※本記事の情報は2026年8月時点のものです。最新情報は公式サイトでご確認ください。

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